文学部から公認会計士はめざせる?受験資格と勉強の進め方

文学の本と電卓・ノートが並ぶ机と、文学部から公認会計士をめざす記事のタイトル

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『文学部に入ったけど、公認会計士って目指せるのかな』と気になっている在学生や、学部選びの段階で迷っている高校生の方もいますよね。

結論から言うと、公認会計士は文学部からでもめざせます。公認会計士試験には、学部どころか学歴の制限もありません。

この記事では、受験資格と試験科目を確かめたうえで、文学部から始める時の勉強の進め方を段階ごとに紹介します。

目次

文学部から公認会計士になれる?受験資格に制限はない

先に結論

公認会計士試験は、年齢・学歴・国籍などにかかわらず、誰でも受験できる試験です。文学部だから受けられない、ということはありません。

『会計士って、商学部や経済学部の人がなるものじゃないの?』と思っている方は多いはずです。

実は、公認会計士・監査審査会の「公認会計士試験に関するQ&A」でも、受験資格の制限はないと案内されています。学部の名前で入口が閉じることはないんです。

よくある思い込み実際のところ
文学部だと受験できない受験資格の制限はなく、誰でも受けられる
大学を卒業していないと受けられない学歴の要件もない
商学部でないと勉強についていけない合否を分けるのは学部名ではなく、授業の外で積み上げる勉強の量

制度の最新情報は、公認会計士試験に関するQ&Aで確かめておきましょう。

「文学部の公認会計士」は珍しい?

まわりに同じ目標の人が少ないと、不安になりますよね。

ただ、試験で見られるのは答案の中身です。どの学部で何を学んだかは、合否の判断に使われません。

文学部そのものの学びについては、文学部とは?何を学ぶ学部かをやさしく解説で紹介しています。

公認会計士試験の科目は?文学部の授業と重なるところ

ここが大事なところです

公認会計士試験は、短答式と論文式の2段階です。会計や監査、企業法など、文学部の授業ではあまり扱わない科目が中心なので、授業の外で勉強時間を作ることが前提になります。

ここで、試験の科目を確かめておきましょう。公認会計士法で決められている科目は次のとおりです。

試験科目
短答式財務会計論、管理会計論、監査論、企業法
論文式会計学、監査論、企業法、租税法、選択科目1つ
論文式の選択科目経営学、経済学、民法、統計学から1つ

『ほとんど知らない科目ばかり…』と感じたかもしれません。

そう感じるのは自然です。ただ、会計の授業がない学部の学生なら、誰でも同じところからのスタートです。

論文式の選択科目はどう選ぶ?

論文式では、経営学・経済学・民法・統計学の4つから1科目を選びます。

どれが有利という決まりはありません。『どれを選べばいいの?』と迷ったら、自分がすでに触れたことのある分野や、ほかの科目とのつながりで考えてみてください。

例えば、心理学や社会学の授業で統計の考え方に触れた人なら、統計学を候補に入れてみるのも一つです。企業法の勉強で法律の読み方に慣れてきたら、民法も選択肢になります。

文学部の学びが活きる場面

科目そのものは重ならなくても、文学部で身につく力は試験勉強の土台になります。

例えば、論文式の答案は「問われていることを読み取り、筋道を立てて書く」力が欠かせません。レポートや卒業論文で鍛える力と、根っこは同じなんです。

文学部で鍛えた力が試験勉強で活きる場面
  • 長い問題文から論点を読み取る
  • 条文や基準の言葉を正確に読む
  • 理由を順番に並べて答案に書く
  • 心理学や社会学で統計に触れていれば、選択科目の候補が増える

文系他学部から始める時の学習の段階表

先に結論

文学部から始めるなら、いきなり試験科目に飛び込まず「会計の言葉に慣れる」段階を最初に置くのがおすすめです。段階を分けると、専攻の勉強とぶつかる時期も見通せます。

ここでは、会計を学んだことがない人が進める順番を、段階ごとにまとめました。かかる期間は人によって大きく違うので、順番の目安として見てください。

段階やること文学部生が気をつけたいこと
1 会計の言葉に慣れる簿記の基本、帳簿や決算書の読み方を知る数字の表に慣れるまで少し時間がかかる
2 計算科目の基礎財務会計論・管理会計論の計算に取り組む毎日少しずつ手を動かす習慣を作る
3 理論科目を足す監査論・企業法の考え方と言葉を覚える文章を読む力が活きやすい段階
4 短答式に向けて仕上げる4科目を通して問題演習をくり返す試験期と大学の試験期の重なりを確かめる
5 論文式に進む租税法と選択科目を加え、答案を書く練習をする卒業論文の時期と重ならないよう計画する
会計を学んだことがない文学部生が公認会計士試験に向けて進める学習の段階を順番に示した図解

最初の段階でつまずきやすいところ

会計の勉強を始めたばかりの頃は、「借方」「貸方」のような言葉や、表の読み方に戸惑う人が多いです。

ここで大事なのは、意味を丸暗記しようとしないことです。身近な買い物やお小遣い帳に置きかえて「お金がどこから来て、どこへ行ったか」を追ってみると、ぐっと分かりやすくなりますよ。

最初の1か月でやること
  1. 試験の科目と流れを、公認会計士・監査審査会の案内で確かめる
  2. 簿記の入門書を1冊選び、最後まで読む
  3. 毎日の勉強時間を、授業の空きコマも含めて書き出す
  4. 学内の講座や勉強会があるか、キャリアセンターで聞いてみる

文学部の勉強と両立するコツ

先に結論

両立のカギは、専攻の山場(ゼミ・卒業論文)と試験の山場をずらすことです。どちらかを諦める前に、時間の組み方を見直してみましょう。

『文学部の勉強も好きだから、どっちも中途半端になりそう』と心配ですよね。

文学部の授業は、文献を読んだりレポートを書いたりと、授業の外の時間を使うものが多いです。

そこに会計士の勉強を重ねるには、1週間の時間割を先に決めておくのが近道です。下の表は、学年ごとの組み合わせ方の一例です。

時期専攻の勉強会計士の勉強
1・2年生教養科目と専攻の基礎会計の言葉と計算の基礎を固める
3年生ゼミが始まる短答式の4科目を仕上げる
4年生卒業論文が中心論文式の科目を進める

他学部の授業を取れるかも確かめる

大学によっては、他学部と連携して学べる仕組みを置いているところがあります。例えば中央大学の文学部では、他学部と連携するFLP(ファカルティリンケージ・プログラム)が紹介されています(2026年10月時点の公式サイト)。

こうした仕組みで会計や経営に近い授業を取れれば、試験勉強と授業が少し重なります。どの授業が対象になるかは大学ごとに違うので、履修の案内で確かめてみてください。

語学と両立したい場合

外国語の専攻で、語学の勉強と両立できるかという悩みもあります。

語学は毎日の積み重ねが大事なので、会計の計算練習と同じように「1日の決まった時間」に入れてしまうのがおすすめです。どちらも短い時間をくり返す勉強なので、組み合わせやすいんですよ。

よくある失敗

専攻のレポート締め切りが近づくたびに会計の勉強を止めてしまい、また最初からやり直しになるケースです。忙しい週でも、計算問題を少しだけ解くなど「ゼロの日」を作らない工夫をしておきましょう。

文学部から公認会計士をめざす人によくある相談

先に結論

知恵袋では「文学部からでもなれる?」「語学と両立できる?」「学部選びで迷っている」という相談がよく読まれています。どれも、受験資格に制限がないことを出発点に考えると考えやすくなります。

ここでは、多く読まれている相談を要約して答えていきますね。

「文学部から公認会計士になることは可能?」

一番多く読まれている相談です。

答えは「可能」です。受験資格に制限がないので、学部で入口が閉じることはありません。

大事なのは、授業とは別に会計の勉強時間を確保できるかどうかです。そこを計画できれば、文学部からでも十分に挑戦できます。

「中国語や英語の勉強と会計士の勉強を両立できる?」

語学に力を入れたい学生からの相談です。

両立はできますが、どちらも毎日の積み重ねが必要な勉強です。曜日ごとに時間を分けるより、毎日少しずつ両方に触れる形が続けやすいですよ。

「文学部と経営学部、会計士を目指すならどっちに進むべき?」

文学部の雰囲気が自分に合っていると感じつつ、経営学部と迷っているという相談です。

会計の授業を受けながら試験に向かいたいなら、経営学部や商学部の方が授業と勉強が重なります。一方で、4年間学びたいことが文学部にあるなら、その気持ちを大事にしていいと思います。

「授業が多い文学部に通いながらでも目指せる?」

難関校の文学部に通いながら、会計士の資格を取るのは難しいかという相談もあります。

授業の量やレポートの数は、大学や専攻によってかなり違います。入学前なら、志望校の時間割の例や履修の仕組みを資料で確かめておくと、会計の勉強に使える時間を見積もりやすくなります。

友達との会話なら、こんな感じかもしれません。

「会計士を目指すのに、文学部でいいの?」

「受験資格に学部は関係ないからね。勉強時間をどう作るかの方が大事かな」

文学部と商学部・経営学部で迷ったら

先に結論

会計士になることが一番の目的なら、会計の授業がある学部は時間の面で有利です。ただ、学びたい学問がはっきりしているなら、文学部に進んで会計士を目指す道もあります。

『結局、学部はどう選べばいいの?』と迷いますよね。比べてみましょう。

文学部に進んで目指す
  • 4年間、興味のある学問を学べる
  • 読む力・書く力が理論科目の土台になる
  • 会計士以外の進路も選びやすい
文学部で意識したいこと
  • 会計の科目は授業の外で学ぶ
  • 卒業論文と試験の時期が重なりやすい
  • 同じ目標の仲間を学外で探す必要がある

他学部との違いは文学部と法学部・経済学部の違い|迷った時の決め方でもくわしく比べています。文学部で取れる資格は文学部で取れる資格|教員免許・学芸員・司書、卒業後の進路は文学部の就職先|どんな仕事につく?卒業後の進路も参考にしてみてください。

まだ学部選びの段階なら、気になる大学の資料を取り寄せて、会計の授業を他学部から取れるかや、学内の講座の有無を見比べてみてください。同じ大学でも、学部をまたいだ学び方の仕組みは大学によって違います。

進学情報サイト

気になる大学の資料を取り寄せて、学び方を比べてみる

なるには進学サイトは、大学・短大・専門学校・通信制大学などを学校の種類や分野から探せる進学情報サイトです。気になる学校の資料をまとめて無料で請求でき、オープンキャンパスの情報も確認できます。パンフレットを並べると、学科や専攻の分かれ方、学べる資格の違いが見比べやすくなります。

資料請求無料なるには進学サイトで大学を探す

(なるには進学サイトに移動します。掲載校や最新の内容はサイトで確認してください)

文学部から公認会計士をめざす時に学部選びで確かめたいポイントをまとめた図解

よくある質問

公認会計士は文学部でもなれますか?

なれます。公認会計士試験は、年齢・学歴・国籍などにかかわらず誰でも受験できます。文学部であることで受験が制限されることはありません。

公認会計士試験にはどんな科目がありますか?

短答式は財務会計論・管理会計論・監査論・企業法の4科目です。論文式は会計学・監査論・企業法・租税法に、経営学・経済学・民法・統計学から選ぶ1科目を加えた形です。

文学部の勉強と会計士の勉強は両立できますか?

できます。専攻の山場(ゼミや卒業論文)と試験の山場をずらし、毎日少しずつ会計の勉強を続ける形にすると両立しやすくなります。

大学に在学しているうちに受験できますか?

受験できます。公認会計士試験には学歴の要件がないので、在学中でも受けられます。専攻の勉強との両立を考えて、受ける時期を計画しておきましょう。

会計を学んだことがなくても大丈夫ですか?

大丈夫です。会計の授業がない学部から目指す人は、みんな同じところから始めます。まずは簿記の基本や決算書の読み方など、会計の言葉に慣れるところから始めてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 公認会計士は文学部からでもめざせる。受験資格に制限はない
  • 試験は短答式と論文式の2段階で、会計・監査・企業法などが中心
  • 文学部から始めるなら「会計の言葉に慣れる」段階を最初に置く
  • 専攻の山場と試験の山場をずらして両立する
  • 学部選びで迷ったら、学びたいことと勉強時間の作りやすさで比べる
文学部ドットコム

文学部ドットコム 編集部

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