短大・専門学校で文学は学べる?文学部との違い

学校案内のパンフレットと文学の本が並ぶ机と、短大と文学部の違いを紹介する記事タイトル

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文学を学びたいけれど、4年制大学にするか、短大や専門学校にするか迷っている。そんな高校生や保護者の方に向けた記事です。

結論から言うと、短大に「文学部」という名前の学部はありませんが、日本語や文学を学べる学科はあります。専門学校では、文学を研究するより「書く技術」を学ぶ形が中心です。

この記事では、短大と文学部、専門学校の違いを4つの物差しで比べて、自分に合う道の選び方を紹介します。

目次

短大に文学部はある?まず知っておきたいこと

先に結論

短大は「学部」ではなく「学科」で分かれています。そのため短大の文学部を探す時は、日本語・日本文学・英語・文化などを学ぶ学科として探すのが近道です。

『短大にも、普通の文学部みたいなところってあるの?』と気になっている方も多いですよね。

実は、この疑問はとてもよく聞かれます。4年制大学のように「〇〇学部〇〇学科」と並ぶのではなく、短期大学は学科の単位で組み立てられているんです。

学校文学を学ぶ場所の呼び方探す時のキーワード
4年制大学文学部、人文学部などの中の学科・専攻日本文学、英米文学、史学、哲学など
短期大学日本語・文学・英語・文化を学ぶ学科日本語、日本文学、英語、文化、教養など
専門学校書く仕事や言葉の仕事を学ぶ学科小説、シナリオ、編集、出版など

「文学を学ぶ」の中身が学校で違う

同じ「文学を学ぶ」でも、学校によって目的が少しずつ違います。

大学の文学部は、作品や言葉を資料として読み、研究する場所です。短大の文学系の学科は、その基礎を短い期間で学ぶイメージに近くなります。

専門学校は、文章を書く、編集するなど、仕事で使う技術を身につける場所です。

文学部そのものの学び方は文学部とは?何を学ぶ学部かでくわしく紹介しています。

文学部・短大・専門学校を4つの物差しで比べる

ここが大事なところです

学校選びで迷ったら、「学位」「期間」「学び方」「編入の道」の4つで並べてみてください。名前の印象だけでは見えない違いが、はっきりします。

『結局、何がどう違うのかを一枚で見たい』という方も多いはずです。

そこで、文学を学べる3つの学校を同じ物差しで並べてみました。

物差し4年制大学の文学部短期大学の文学系学科専門学校
学位学士(専攻分野の名称は大学が定める)短期大学士大学の学位は出ない
期間修業年限は4年(学校教育法)4年制より短い。学校ごとの年限を確認学科ごとに年限が決まっている
学び方演習で読み、調べ、卒業論文などにまとめる基礎科目と教養を中心に、短い期間で学ぶ実習や課題制作で書く技術を身につける
編入の道大学院や他大学の学士入学など4年制大学への編入学が法令で認められている条件を満たした課程なら大学へ編入できる
4年制の文学部・短大・専門学校を学位・期間・学び方・編入の道で比べた図解

学位の違い

大学を卒業すると学士の学位が授与されます。これは学校教育法で決まっていることです。

学位に付ける専攻分野の名前は大学が定めるので、同じ文学部でも「学士(文学)」とは限りません。

短大を卒業すると、短期大学士の学位になります。専門学校は大学ではないので、大学の学位は出ません。

期間と学び方の違い

大学は4年間で、卒業には124単位以上が必要です(大学設置基準)。

4年あると、1〜2年生で幅広く学び、3〜4年生で専攻を深めて卒業論文を書く、という流れが作れます。

短大は期間が短いぶん、基礎と教養をぎゅっと学ぶ形になりやすいです。専門学校は、授業の多くが実習や制作になることもあります。

例えば、学校説明会でこんなふうに聞いてみると、違いがよく分かります。

「1年生の時間割で、作品を読む授業と書く授業はどれくらいありますか?」

「卒業までに、まとまった論文や作品を仕上げる機会はありますか?」

答えを並べてみると、その学校が研究寄りなのか、技術寄りなのかが見えてきますよ。

補足

短大や専門学校の修業年限は、学校や学科によって違います。気になる学校は、募集要項や学校案内で年限を確認しておきましょう。

短大や専門学校から文学部へ編入できる?

先に結論

短大を卒業した人は、4年制大学に編入学できることが法令で認められています。専門学校からも、条件を満たした課程なら編入の道があります。ただ、受け入れるかどうかや何年次に入るかは大学ごとに違います。

『短大に入ってから、やっぱり文学部で学びたくなったらどうしよう』と心配な方もいますよね。

安心してください。短大から4年制大学へ移る「編入学」という道があります。

文部科学省の説明では、編入学は「教育課程の一部を省いて、途中から履修するために入学すること」です。

編入を考える時の進め方

短大・専門学校から編入を考える時の手順
  1. 行きたい大学の文学部が編入学生を受け入れているかを調べる
  2. 受け入れている年次と、出願できる学校の条件を確認する
  3. 試験の内容(筆記・小論文・面接など)を募集要項で確かめる
  4. 今の学校で取った単位がどう扱われるかを確認する
  5. 入学前の早い時期から、志望分野の基礎を読み始めておく

国公立大学でも、編入学を受け入れていない学部や、募集を停止した学部があります。例えば北海道大学文学部の3年次編入学は、平成29年度入試から募集が停止されています。

よくある失敗

「短大から編入すれば、どこの文学部にも入れる」と思い込んでしまうこと。受け入れ校や専修が限られることも多いので、進学先を決める前に編入先の候補を調べておくと安心です。

編入の探し方と準備は文学部への編入学でくわしく紹介しています。

取りたい資格から逆算するとどう選ぶ?

先に結論

教員免許や学芸員など、取りたい資格がある場合は、資格に必要な学位から逆算すると選びやすくなります。高校の先生や学芸員をめざすなら、4年制大学の学士が条件になります。

『国語の先生になりたいけど、短大でもいけるのかな』という相談もよく聞きます。

資格の条件は法律で決まっているので、ここは事実で確認しておきましょう。

取りたい資格必要になる学位短大の場合
中学校の教員免許(一種)学士短期大学士では二種免許の対象
高校の教員免許(一種)学士高校の普通免許状は専修・一種のみ
学芸員学士+博物館に関する科目同じ科目を修得すると学芸員補の資格

教育職員免許法では、中学校の二種免許状は短期大学士の学位と所定の単位が基礎資格です。高校の普通免許状は専修と一種だけなので、二種はありません。

博物館法では、短期大学士で博物館に関する科目を修得すると、学芸員補の資格になります。学芸員になるには、学士の学位などが条件です。

資格をめざす時に確認すること
  • その学校・学科に、目的の資格の課程があるか
  • 課程に入るための条件や人数の制限があるか
  • 中学校の免許なら、介護等の体験も必要になること
  • 編入後に資格の課程を続けられるか

ただし、どの免許の課程があるかは大学・短大ごとに違います。文学部だから国語や英語の免許が取れる、とは限らないので注意してください。

迷った時は「何を手に入れたいか」で選ぶ

先に結論

文学を研究したいなら4年制の文学部、基礎を学んで早めに社会に出たいなら短大、書く技術を仕事にしたいなら専門学校が向いています。迷う時は、卒業する時に何を手に入れていたいかを考えてみてください。

どの学校にもよさがあるので、迷うのは当然ですよね。

選び方の目安を、場面ごとにまとめてみます。

こんな場合向いている学校理由
好きな作品や言葉を深く研究したい4年制大学の文学部4年間かけて専攻を深め、卒業論文にまとめられる
早めに社会に出たいが、文学も学びたい短大の文学系学科基礎と教養を短い期間で学べる。後から編入の道もある
小説やシナリオを書く技術を身につけたい専門学校実習や制作で書く練習を積める
国語や社会の先生、学芸員をめざしたい4年制大学一種免許や学芸員は学士が条件
文学を学ぶ目的ごとに文学部・短大・専門学校のどれが合うかをまとめた図解
4年制の文学部を選ぶよさ
  • 研究の時間がたっぷりある
  • 取れる資格の幅が広い
  • 大学院への道もつながっている
短大・専門学校を選ぶよさ
  • 早く社会に出られる
  • 目的がはっきりした学び方ができる
  • 後から編入する道も残せる

学び直しで考えている社会人の場合

社会人になってから文学を学びたい場合は、通信制大学という選択肢もあります。

働きながら学ぶ方法は、通信制大学の文学部を読んでみてください。

気になる学校がいくつか出てきたら、大学と短大、専門学校の資料を取り寄せて並べてみるのがおすすめです。授業名や取れる資格を比べると、自分に合う道が見えてきますよ。

進学情報サイト

気になる大学の資料を取り寄せて、学び方を比べてみる

なるには進学サイトは、大学・短大・専門学校・通信制大学などを学校の種類や分野から探せる進学情報サイトです。気になる学校の資料をまとめて無料で請求でき、オープンキャンパスの情報も確認できます。パンフレットを並べると、学科や専攻の分かれ方、学べる資格の違いが見比べやすくなります。

資料請求無料なるには進学サイトで大学を探す

(なるには進学サイトに移動します。掲載校や最新の内容はサイトで確認してください)

短大・専門学校と文学部の、知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「短大にも文学部はある?」「短大から国立大学の人文学部に編入できる?」「作家になるなら文学部と専門学校どっち?」という相談がよく読まれています。

ここでは、多く読まれている相談を要約して紹介します。

「短大に、普通の文学部ってあるんですか?」

短大にも文学部があるのか知りたい、というシンプルな相談です。

この記事の最初で紹介したとおり、短大は学部ではなく学科で分かれています。日本語や日本文学、英語などを学ぶ学科を探してみてください。

「地元の短大から、国立大学の人文学部に編入できますか?」

とても多く読まれている相談です。地元の短大を卒業した後、近くの国立大学の人文学部へ編入できるかを知りたい、という内容でした。

短大の卒業生は、法令上は大学に編入学できます。ただ、受け入れの有無や年次は大学ごとに違います。

まずは志望する大学の募集要項で、編入学の募集があるかを確かめてみてください。

「専門学校に通っているけど、大学の人文学部に編入できる?」

専門学校の1年生で、卒業後に大学の人文学部へ移れるかを知りたい、という相談です。

専門学校の課程でも、修業年限や授業時間などの条件を満たしていれば、大学への編入学が認められています。

ただ、条件を満たすかどうかは課程ごとに違います。まずは今の学校の先生に「この学科は大学編入の対象になりますか」と聞いてみるのが確実です。

そのうえで、志望大学の募集要項を見て、出願資格に専門学校の修了者が入っているかを確かめてみてください。

「作家になりたい。大学の文学部と専門学校、どっちがいい?」

小説を書く仕事をめざすなら、どちらの学校を選ぶべきか、という相談です。

文学部では、たくさんの作品を読み、なぜ心に残るのかを分析する力が育ちます。専門学校では、書いて講評を受ける練習を数多く積めます。

例えば、こんな視点で考えてみてください。

「読む量を増やしたい?それとも書く量を増やしたい?」

「今は、書く練習が足りない気がする」

そう感じるなら専門学校、読む力を土台にしたいなら文学部、という考え方もありますよ。

よくある質問

短大と文学部の大きな違いは何ですか?

学位と期間です。4年制大学の文学部を卒業すると学士、短大を卒業すると短期大学士の学位になります。短大は期間が短いぶん、基礎と教養を中心に学ぶ形になりやすいです。

専門学校で文学部と同じことは学べますか?

目的が少し違います。文学部は作品や言葉を研究する場所で、専門学校は書く・編集するなどの技術を身につける場所です。研究したいなら大学、技術を磨きたいなら専門学校と考えると分かりやすいです。

短期大学から文学部に編入するのは難しいですか?

受け入れている大学や専修が限られることがあります。募集の有無、年次、試験内容を早めに調べて、編入先の候補を決めてから準備を始めると進めやすくなります。

短大でも教員免許は取れますか?

教職課程がある短大なら、中学校の二種免許状をめざせます。高校の教員免許は専修か一種だけなので、学士の学位が必要です。

まとめ

この記事の要点
  • 短大は学部ではなく学科で分かれていて、文学系の学科として探す
  • 4年制の文学部・短大・専門学校は、学位・期間・学び方・編入の道で比べると違いが見える
  • 短大卒業生は大学に編入学できるが、受け入れの有無は大学ごとに違う
  • 高校の教員免許や学芸員をめざすなら、学士の学位が条件になる
  • 迷った時は、卒業時に何を手に入れたいかで選ぶ
文学部ドットコム

文学部ドットコム 編集部

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