文学部の学科一覧|主な学科・専攻の違いと選び方

図書館の分野ごとの書架から本を手に取る手元と、文学部の学科一覧を紹介する記事タイトル

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文学部を受けようと決めたものの、学科の名前がたくさん並んでいて、『どれを選べばいいのか分からない』と手が止まっていませんか。日本文学科、史学科、哲学科と、名前を見ただけでは違いがつかみにくいですよね。

結論から言うと、文学部の学科は「何を対象に研究するか」で6つの系統に分けると、ぐっと見やすくなります。系統が決まれば、あとはその中で大学ごとの専攻を比べるだけです。

この記事を読めば、文学部の主な学科・専攻の違いと、自分の興味から学科を選ぶ方法が分かります。

目次

文学部の学科は「6つの系統」で見ると分かりやすい

先に結論

文学部の学科・専攻は、「言葉と文学」「歴史」「思想」「人間と心」「芸術」「社会と文化」の6系統に分けられます。学科名は大学ごとに違っても、どの系統に入るかを見れば、学ぶ内容の見当がつきます。

大学の文学部の学科は、大学ごとに名前も数もばらばらです。

同じような内容でも、ある大学では「国文学科」、別の大学では「日本語日本文学科」と呼ばれていることがあります。

そこでこの記事では、学科や専攻を研究の対象ごとに6つの系統にまとめてみました。

系統主な学科・専攻の例研究の対象
言葉と文学日本文学・国文学、英米文学、中国文学、ドイツ文学、フランス文学、言語学作品と、言葉そのもの
歴史日本史、東洋史、西洋史、考古学過去の出来事と、その記録
思想哲学、倫理学、宗教学人間の考え方や生き方
人間と心心理学、社会心理学、教育学人の心と行動
芸術美学、美術史、芸術学作品の見方と、その背景
社会と文化社会学、文化人類学、地理学、比較文化人の集まりと暮らし
文学部の学科・専攻を言葉と文学・歴史・思想・人間と心・芸術・社会と文化の6系統に分けた地図の図解

『心理学や社会学も文学部にあるの?』と驚く方もいるかもしれません。

実は、多くの大学で心理学や社会学は文学部の中に置かれています。人間について研究する学問が、文学部にまとめられていることが多いんです。

数字で見る、文学部系の分野の広さ

文部科学省の学校基本調査(令和7年度)では、大学(学部)で「人文科学」の分野を学ぶ学生は356,648人でした。その内訳は次の通りです。

分類学生数
文学134,801人
史学26,070人
哲学50,204人
その他145,573人

この分類は学科ごとの区分で、文学部という学部の人数ではありません。それでも、文学だけでなく、いろいろな分野で学ぶ人が多いことが分かりますよね。

文学部の分野は、大学によって入り方が違う

ただし、どの系統の学科がそろっているかは大学によって違います。

例えば、心理学は文学部にある大学もあれば、心理学部として独立している大学もあります。

教育学も、文学部の中に教育学科がある大学と、教育学部として分かれている大学があります。

補足

系統の分け方は、学科の内容をつかむための目安です。実際の学科の分け方は、各大学の公式サイトで確かめてみてください。

学科・専攻・コースは何が違う?

大学の資料を見ていると、「学科」「専攻」「コース」「専修」など、似た言葉がたくさん出てきますよね。

ざっくり言うと、学科がいちばん大きなまとまりで、その中を細かく分けたものが専攻やコースです。

言葉どんなまとまり?選ぶ時期の例
学科学部の中の大きなまとまり入試の出願時に選ぶことが多い
専攻・専修学科の中で、研究の対象ごとに分けたもの出願時か、入学後に選ぶ
コース専攻と同じ意味で使う大学も、さらに細かく分ける大学もある入学後に選ぶことが多い

呼び方は大学ごとに違うので、名前より「いつ、何を選ぶのか」に注目してみてください。

『出願の時にもう専攻まで決めないといけないの?』と不安な方も、入学後に選べる大学があると知っておくと安心ですよ。

主な学科・専攻で学ぶ内容の違い

先に結論

同じ文学部の学科でも、読む資料・調べ方・論文の書き方がかなり違います。「好きな題材」と「好きな作業」の両方から見ると、自分に合う学科が見えてきます。

ここからは、6つの系統ごとに、学科・専攻で何をするのかを見ていきます。

言葉と文学の学科

日本文学科(国文学科)では、古典から近代までの作品を読み、日本語の表現を研究します。

英米文学科や外国文学の専攻では、外国語の作品を原文で読みながら、その国の文化や歴史も学びます。

言語学では、言葉の音や文法、意味の仕組みを調べます。作品より「言葉そのもの」に興味がある人に向いている分野です。

外国文学の専攻は、英語のほかにも、中国語、ドイツ語、フランス語などの言語ごとに分かれていることがあります。

『英語以外の言語は、ゼロから始めて大丈夫?』と心配になりますよね。

入学してから初歩の文法を学ぶ授業を用意している大学もあります。

シラバスで、1年生向けの語学の授業名を探してみると、どこから始まるのかが分かりますよ。どの言語の専攻があるかは大学ごとに違うので、学科一覧で確かめてみてください。

詳しくは日本文学科(国文学科)とはや英文学科・英米文学科とはで紹介しています。

歴史の学科

史学科では、日本史・東洋史・西洋史などに分かれて、古文書や記録から過去の出来事を研究します。

考古学では、遺跡や出土した物から、文字の記録がない時代も含めて人の暮らしを考えます。

『歴史は暗記科目だから苦手』という方もいますよね。でも大学の史学は、覚えるより「なぜそうなったのか」を資料で確かめる学問なんです。

日本史・東洋史・西洋史の違いは史学科・歴史学科とはで比べています。

思想の学科

哲学科では、「正しいとは何か」「自分とは何か」といった問いを、思想家の文章を読みながら考えます。

倫理学では人の生き方や社会のルールを、宗教学では宗教と人の関わりを研究します。

例えば哲学の授業では、こんな問いをめぐって議論することがあります。

「約束を守ることは、どんな時でも正しいと言えるでしょうか?」
「守ることで誰かが困るなら、破る方が正しい場面もある気がします」

答えを一つに決めるのではなく、どんな理由でそう考えるのかを言葉にしていく。これが思想の学科の面白さなんです。

哲学科について詳しくは哲学科とはで紹介しています。

人間と心の学科

心理学科では、人の心の働きを、調査や実験で確かめていきます。データを集めて統計で分析する授業もあります。

文学部の心理学と心理学部の違いは文学部の心理学科とはで詳しく紹介しています。

芸術、社会と文化の学科

美学・美術史では、絵画や彫刻などの作品を見て、その見方や作品が生まれた背景を言葉にしていきます。

社会学や文化人類学、地理学では、人の集まりや暮らしを、現地での調査やデータから考えます。

芸術の学科というと、絵を描いたり演奏したりする学科を想像するかもしれません。

でも文学部の芸術系の学科は、作品をつくる側ではなく、作品を見て研究する側なんです。実技より、作品について書くことが中心になります。

社会と文化の系統は、文学部の中でも外に出かける機会が多い分野です。地域を歩いて話を聞いたり、写真や地図で記録したりする授業もあります。

系統よくする作業卒業論文の形の例
言葉と文学作品や文章を細かく読むある作品の表現の特徴を論じる
歴史史料を探して読み比べるある出来事の理由を史料から説明する
思想文章を読み、問いを考え抜くある問いへの自分の答えを論じる
人間と心調査や実験でデータを集めるデータから言えることを報告する
芸術作品を見て、背景を調べる作品の見方を言葉で示す
社会と文化現地で話を聞き、記録する調査から見えた暮らしの変化をまとめる

国立大学の文学部は専攻をどう分けている?

先に結論

国立大学の文学部では、1つの学科の中に多くの専攻やコースを置き、入学後に選ぶ形がよく見られます。学科の数が少なくても、選べる専攻が少ないとは限りません。

文学部の学科一覧を見ると、「人文学科」の1学科だけという大学もあります。

『学科が1つしかないなら、選べることが少ないのかな』と思うかもしれません。でも実際は、その中にたくさんの専攻があるんです。

ここでは、公式サイトで確認できた例を紹介します(2026年10月時点の公式サイト掲載)。

大学学科中の分かれ方
東京大学人文学科の1学科専修課程が26
京都大学人文学科6つの系の下に専修
北海道大学人文科学科4コース・18研究室

東京大学の文学部の専修課程

東京大学の文学部には、哲学、日本史学、言語学、日本語日本文学、英語英米文学、心理学、社会学、美学芸術学など、26の専修課程があります。

6つの系統で見ると、すべての系統の専攻がそろっていることが分かりますね。

京都大学の文学部の系と専修

京都大学の文学部は、東洋文化学系・西洋文化学系・哲学基礎文化学系・歴史基礎文化学系・行動・環境文化学系・基礎現代文化学系の6つの系に分かれています。

公式サイトの「文学部の教育とカリキュラム」のページでは、専修の数は31と書かれています。2回生で系に分かれ、3回生で専修に分かれる流れです。

北海道大学の文学部のコース

北海道大学の文学部は、哲学・文化学、歴史学・人類学、言語・文学、人間科学の4コースに、18の研究室があります。

例えば人間科学コースには、心理学・行動科学・社会学・地域科学の研究室があります。

補足

専修やコースの数は、大学の改組で変わることがあります。最新の情報は各大学の公式サイトで確認してください。

学科の数が多い大学と少ない大学、どう比べる?

私立大学では、日本文学科・史学科・哲学科のように、学科を細かく分けている文学部も多くあります。

どちらがいいということはなく、自分の決め方に合うかどうかで選んでみてください。

1学科の中に専攻が多い形
  • 入学後に、授業を受けてから専攻を選べる
  • 専攻を決めるまで、幅広い分野に触れられる
  • 希望者が多い専攻では選考がある場合も
学科を細かく分けている形
  • 入試の時点で学びたい分野を決めておく
  • 1年から専門に近い授業が始まりやすい
  • 入学後に学科を変えるのは簡単ではない

興味から選ぶ、文学部の学科の早見表

先に結論

「文学部でおすすめの学科は?」と聞かれたら、答えは人によって変わります。自分が夢中になれる題材と作業から選ぶのが、いちばん後悔しにくい選び方です。

文学部の学科で人気の学科はどこ?と気になる方も多いですよね。

でも、人気かどうかで選ぶと、入学後に『思っていた勉強と違う』となりやすいんです。ここでは、興味から学科を選べる早見表を用意しました。

こんなことが好き・気になる合いやすい系統候補になる学科・専攻
小説や古典の言葉の使い方が気になる言葉と文学日本文学・国文学
英語の作品を原文で読みたい言葉と文学英米文学・外国文学
なぜその出来事が起きたのか知りたい歴史日本史・東洋史・西洋史
「なぜ生きるのか」をずっと考えてしまう思想哲学・倫理学
人の気持ちや行動の理由を確かめたい人間と心心理学・社会心理学
美術館で作品の背景が気になる芸術美学・美術史
地域や暮らしの違いに興味がある社会と文化社会学・文化人類学・地理学
興味のあることから文学部の学科を選ぶ手順をまとめた図解

学科を選ぶ手順

文学部の学科の選び方
  1. 早見表で、自分が気になる系統を1〜2つ選ぶ
  2. その系統の学科がある大学を探す
  3. 大学ごとに、専攻の名前と数、選ぶ時期を比べる
  4. 取りたい資格の課程があるかを確かめる
  5. オープンキャンパスや資料で、授業の中身を見る

例えば、「日本文学と日本史のどちらも気になる」という場合もありますよね。

そんな時は、入学後に専攻を選べる大学を候補に入れておくと、1〜2年の授業を受けてから決められます。

高校の好きな科目から考えるなら

『興味と言われても、ピンとこない』という方は、高校で好きな科目から考えてみるのも一つの方法です。

高校で好きな科目見てみたい系統
現代文・古典言葉と文学(日本文学)
英語言葉と文学(英米文学・言語学)
日本史・世界史歴史
倫理思想
地理社会と文化(地理学)
美術・音楽芸術(美学・美術史)

ただ、大学の学びは高校の科目と同じではありません。好きな科目は入口として使い、授業の中身はシラバスで確かめておくと安心です。

よく迷う組み合わせの見分け方

学科を絞り込んでいくと、最後に2つで迷うことがよくあります。よくある組み合わせを、違いの見分け方と一緒にまとめました。

迷う組み合わせ違いの見分け方
日本文学と言語学作品を味わいたいなら日本文学、言葉の規則を見つけたいなら言語学
史学と考古学文字の記録を読みたいなら史学、遺跡や出土品から考えたいなら考古学
心理学と社会学一人ひとりの心を確かめたいなら心理学、集団や社会の動きを見たいなら社会学
哲学と宗教学問いを論理で考え抜きたいなら哲学、信仰と人の関わりを知りたいなら宗教学
英米文学と言語学英語の作品を読みたいなら英米文学、英語の仕組みを調べたいなら言語学

どちらも気になる時は、両方の入門の授業がある大学を選ぶと、入学後にじっくり比べられます。

取れる資格も学科で変わる

教員免許の教科は、学科や専攻によって変わります。

系統関わりの深い免許教科の例
言葉と文学国語、英語
歴史中学は社会、高校は地理歴史
思想中学は社会、高校は公民

ただし、取れる教科は、大学や学科がどの教科の課程を持っているかで決まります。

よくある失敗

学科の名前だけで「この教科の免許が取れるはず」と思い込んでしまうことです。志望する学科の「取得できる免許・資格」のページを、出願前に確かめておきましょう。

学科の候補が絞れてきたら、大学ごとの資料を並べて比べるのがおすすめです。同じ名前の学科でも、専攻の数や授業の中身がかなり違うことに気づけますよ。

進学情報サイト

気になる大学の資料を取り寄せて、学び方を比べてみる

なるには進学サイトは、大学・短大・専門学校・通信制大学などを学校の種類や分野から探せる進学情報サイトです。気になる学校の資料をまとめて無料で請求でき、オープンキャンパスの情報も確認できます。パンフレットを並べると、学科や専攻の分かれ方、学べる資格の違いが見比べやすくなります。

資料請求無料なるには進学サイトで大学を探す

(なるには進学サイトに移動します。掲載校や最新の内容はサイトで確認してください)

知恵袋でよくある学科選びの相談

ここでは、文学部の学科選びについて、質問サイトでよく読まれている相談を、内容をまとめて紹介します。

「同じ史学科で、いくつかの大学に受かった。どこに行けばいい?」

史学科で複数の大学に合格して、ほかの学部とも迷っている、という相談です。

『どこの方が上なの?』と比べたくなる気持ちは自然です。ただ、同じ史学科でも、日本史・東洋史・西洋史のどれに強いかは大学によって違います。

同じ学科で迷った時のチェック
  • 学びたい時代や地域を専門にしている先生がいるか
  • 専攻を選ぶ時期と、選べる専攻の幅
  • 学芸員など、取りたい資格の課程があるか
  • 4年間通い続けられる場所と環境か

「史学科の志望理由書、どう書けばいい?」

総合型選抜で史学科を受ける時の志望理由書についての相談です。

志望理由書では、「歴史が好き」だけでなく、どの時代のどんな問いを調べたいかまで書けると強くなります。

例えば、こんな書き方です。

「教科書で読んだこの出来事について、当時の人がどう記録していたのかを、史料から確かめてみたいと考えました」

この記事の6系統の表を使って、自分の興味を言葉にしてみてください。

「心理学科の総合型、手ごたえがなくて不安」

文学部の心理学科を総合型選抜で受けて、結果が不安だという相談です。

結果を待つ時間はつらいですよね。今できるのは、次の入試に向けて「なぜ心理学なのか」をもう一度言葉にしておくことです。

心理学を学べるのは文学部だけではありません。心理学部や教育学部など、ほかの学部の心理学系の学科も候補に入れておくと、気持ちに少し余裕が生まれます。

よくある質問

文学部には何学科がありますか?

日本文学科・英米文学科・史学科・哲学科・心理学科などが代表的です。大学によって、学科として分けている場合と、1つの学科の中に専攻を置いている場合があります。

文学部の何科がおすすめですか?

どの学科がいいかは、興味のある題材と好きな作業で変わります。この記事の早見表で、気になる系統から選んでみてください。

文学部の専攻は入学後に変えられますか?

大学によります。入学後に専攻を選ぶ大学では、1〜2年の授業を受けてから決められます。入試で学科を選ぶ大学では、転学科の制度があるかを確認しておきましょう。

文学部の学科一覧はどこで確認できますか?

各大学の公式サイトの学部紹介のページや、大学のパンフレットで確認できます。学科名だけでなく、中の専攻やコースの名前も見ておくと違いが分かります。

文学部で人気の学科はどこですか?

順位をつけることはしていません。人気かどうかより、4年間夢中になれる題材があるかで選ぶ方が、入学後に後悔しにくいです。

まとめ

この記事の要点
  • 文学部の学科は「言葉と文学」「歴史」「思想」「人間と心」「芸術」「社会と文化」の6系統で見ると分かりやすい
  • 同じ文学部でも、学科によって読む資料や調べ方、論文の形が違う
  • 国立大学では、1学科の中に多くの専攻を置き、入学後に選ぶ形がよく見られる
  • 学科は人気より、自分の興味と好きな作業から選ぶ
  • 取れる免許の教科は、大学や学科の課程しだいなので出願前に確認する
文学部ドットコム

文学部ドットコム 編集部

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