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英語が好きで、文学部の英文学科や英米文学科が気になっている。でも、外国語学部の英語系の学科と何が違うのか、よく分からない。
そんな高校生や保護者の方に向けた記事です。
結論から言うと、英文学科は「英語で書かれた文学や言葉を研究する」学科です。英語は学ぶ目的であると同時に、作品を読むための道具にもなります。
この記事を読めば、英文学科と近い学科との違い、英語の力の伸び方、大学の探し方が分かります。
文学部の英文学科・英米文学科とは?
英文学科も英米文学科も、英語で書かれた作品と英語という言葉を研究する学科です。名前の違いは、主にどの地域の文学まで名前に出しているかの違いです。
『英文学科と英米文学科、どっちを選べばいいの?』と迷う方も多いですよね。
実は、名前が違っても授業の中身が重なる部分はかなりあります。名前は、その学科が大事にしている範囲を表していると考えると分かりやすいです。
| よく見る名前 | 名前から分かること |
|---|---|
| 英文学科・英文科 | 英語で書かれた文学全般。イギリスの文学から始まった呼び方 |
| 英米文学科 | イギリスとアメリカの文学を両方とも名前に出している |
| 英語英米文学科・英語英文学科 | 文学に加えて、英語そのものの研究も名前に出している |
| 外国語文化学科など | 英語を含む複数の言語と文化をまとめて学ぶ |
外国語学部の英語系学科との違い
いちばんよく比べられるのが、外国語学部の英語系の学科です。
ざっくり言うと、外国語学部は「英語を使えるようになること」が中心です。文学部の英文学科は「英語で書かれたものを深く読み解くこと」が中心になります。
- 小説・詩・演劇などの作品を原文でじっくり読む
- 作品の時代背景や文化を調べて論じる
- 英語学(言葉の仕組み)の研究もできる
- 話す・聞くなど、英語を使う練習の時間が多めになりやすい
- 地域の社会や国際関係を英語で学ぶ授業が多い
- 通訳や翻訳など、実務につながる科目を置く大学もある
どちらが上ということはありません。英語を「読み解きたい」のか「使いこなしたい」のかで考えてみてください。
文学部全体の学び方は文学部とは?何を学ぶ学部かで紹介しています。
英文学・英米文学・英語学・英語教育はどう違う?
英語に関わる学びは、大きく英文学・英米文学・英語学・英語教育の4つに分けられます。「何を読むか」と「英語の力がどう伸びるか」で比べると、自分に合う分野が見えてきます。
『英語の学科って、どれも同じに見える』という方もいますよね。
同じ英語でも、読むものと鍛えられる力がかなり違うんです。この記事では4つを並べて比べてみました。
| 分野 | 何を読むか | 英語の力の伸び方 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 英文学 | イギリスを中心に、英語で書かれた古い時代から現代までの作品 | 古い英語や詩の表現まで読める、深く精密な読解力 | 一つの文をじっくり味わうのが好きな人 |
| 英米文学 | イギリスとアメリカ、ほかの英語圏の小説・詩・演劇 | 時代や地域による英語の違いを読み分ける力 | いろいろな国の物語を読みたい人 |
| 英語学 | 文法・発音・単語の歴史など、英語そのもののデータ | 英語の仕組みを説明できる、理屈で分かる力 | 「なぜこう言うのか」が気になる人 |
| 英語教育 | 教え方や学び方の研究、教材 | 英語を人に分かりやすく伝える力 | 英語の先生をめざしている人 |

英文学・英米文学:作品を通して英語を深く読む
文学の分野では、小説や詩、演劇の台本を原文で読みます。
例えば、一つの詩を何週間もかけて読み、言葉の選び方やリズムを分析することもあります。会話の英語とは違う、深く正確に読む力が鍛えられます。
英語学:英語という言葉の仕組みを調べる
英語学は、作品より「英語という言葉」に注目する分野です。
例えば、同じ意味の言い方が2つある時、どんな場面でどちらを使うのかを調べます。英語の文法や発音を、理屈から説明できるようになります。
例えば、授業の後にこんな会話が生まれることもあります。
「どうしてこの動詞だけ、過去形の形が違うんだろう?」
「昔の英語までさかのぼると、理由が見えてくるらしいよ」
丸暗記していたことに理由があると分かると、英語の見え方が変わってきますよ。
言葉の研究そのものに興味がある方は、言語学科・外国文学の専攻とはも読んでみてください。
英語教育:教える立場から英語を学ぶ
英語教育の分野では、どうすれば英語が身につくのかを研究します。
英語の先生をめざす人には身近な分野です。英文学科の中で学べる大学もあれば、別の学科として置いている大学もあります。
英語の力は4年間でどう伸びる?留学は必要?
英文学科では、1〜2年生で英語の基礎力と読む力を固め、3年生のゼミで専門を絞り、4年生で卒業論文にまとめる流れが多くなります。読む・書く力が特に鍛えられます。
『英文学科に入れば、英語がペラペラになるの?』と期待している方もいるかもしれませんね。
ここは正直にお話しすると、話す力の伸び方は、授業以外でどれだけ英語を使うかに大きく左右されます。一方で、読む力と書く力は、授業だけでもしっかり鍛えられる学科です。
- 1年生で、英語の講読・作文・会話などの基礎科目と、文学や英語学の入門を学ぶ
- 2年生で、作品の読み方や英語の文献の調べ方を身につける
- 3年生でゼミに入り、作品や資料を英語で読んで発表する
- 4年生で、自分で選んだテーマの卒業論文を書く(英語で書く大学もある)

授業で鍛えられる力
| 授業の形 | やること | 鍛えられる力 |
|---|---|---|
| 講読 | 英語の作品や論文を、少しずつ正確に読む | 読む力 |
| 英作文・ライティング | 英語でまとまった文章を書く | 書く力 |
| 会話・プレゼンテーション | 英語で話し、発表する | 話す力・聞く力 |
| 演習(ゼミ) | 調べたことを発表し、質問に答える | 考えを伝える力 |
演習では、例えばこんなやりとりがあります。
「この一文の主語、どう取りましたか?」
「前の段落とつなげて読むと、書き手自身のことを言っているように読めました」
こうして一文の意味を詰めていく作業が、英語を深く理解する力につながっていきます。
英文学科に向いているのはどんな人?
英語の成績が飛び抜けていなくても大丈夫です。それより、英語の文章を「もっと分かりたい」と思えるかどうかが大切なんです。
- 英語の歌詞や映画のせりふの意味を調べたくなる
- 和訳を読んで「原文ではどう書いてあるんだろう」と気になる
- 辞書を引くのが苦ではない
- 外国の文化や歴史の話を聞くのが好き
- 一つの文章をじっくり読むのが嫌いではない
文学部で留学はできる?
結論から言うと、文学部でも留学はできます。ただ、留学の制度や期間、現地で取った単位の扱いは大学ごとにかなり違います。
『英文学科なら、留学は当たり前なの?』と思う方もいますよね。
留学するかどうかは、自分の目的しだいです。英文学科では、留学しなくても英語の作品を深く読む力は身につけられます。
ただ、作品が生まれた土地の空気を知ると、読み方が変わることもあります。そんな理由で、短い期間の語学研修から始める人もいます。
| 留学の形 | どんなものか | 考えておきたいこと |
|---|---|---|
| 短期の語学研修 | 長期休みを使って、数週間ほど現地で学ぶ | 単位になるかどうかは大学しだい |
| 協定校への交換留学 | 大学同士の協定で、学期単位で現地の授業を受ける | 学内の選考や語学の条件があることが多い |
| 休学しての留学 | 大学を休んで、自分で選んだ学校に行く | 卒業が後ろにずれることがある |
留学の形によって、準備にかかる時間も変わります。行きたい気持ちがあるなら、1年生のうちに大学の留学担当の窓口をのぞいておくと安心です。
- 大学に協定校への留学制度があるか
- 行ける期間(短期・半年・1年など)の選択肢
- 留学先で取った単位が卒業に必要な単位に入るか
- 留学しても4年で卒業できる時間割になっているか
- 教員免許などの課程と留学を両立できるか
「留学すれば英語が話せるようになる」と期待しすぎて、行く前の準備をしないこと。現地の授業についていくには、読む・書く力の土台が欠かせません。学科の授業で土台を作ってから行くと、得られるものがぐっと増えます。
英文学科で取れる資格と卒業後の進路
英文学科で学ぶ内容は、中学・高校の英語の教員免許で求められる分野とよく重なります。ただ、どの免許が取れるかは大学・学科の課程しだいです。
『英文学科に行ったら、英語の先生になるのが普通?』という疑問もよく聞きます。
先生は代表的な道の一つです。まずは免許の事実から見ておきましょう。
| 資格 | 英文学科の学びと重なる点 | 確認すること |
|---|---|---|
| 中学校の英語の教員免許 | 教科の専門に英語学、英語文学、英語コミュニケーション、異文化理解が並ぶ | 学科に英語の認定課程があるか |
| 高校の外国語(英語)の教員免許 | 英語の作品や英語学の学びが土台になる | 同上 |
| 学芸員・司書 | 資料を調べて整理する力が役立つ | 課程を開講しているか |
中学の英語の教科の専門は、教育職員免許法施行規則で決まっています。例えば北海道大学文学部では、中学・高校の外国語(英語)の一種免許状を取れると案内しています(2026年10月時点)。
教員免許は、文部科学大臣が認めた課程で所定の単位を修得して取ります。中学校の免許には、介護等の体験も別に必要です。英語の先生をめざす方は、英語教育学科のある大学も比べてみてください。例えば玉川大学文学部の英語教育学科と国語教育学科の記事も参考になります。
先生以外の進路
英文学科で身につくのは、英語を正確に読み、内容を自分の言葉で説明する力です。
| 英文学科で身につく力 | 役に立つ場面の例 |
|---|---|
| 英語の文章を正確に読む力 | 海外の資料やメールを読む仕事 |
| 英語でまとまった文章を書く力 | 英語での報告やメールのやりとり |
| 文化の違いに気づく力 | 海外の人と一緒に働く場面、観光や旅行の仕事 |
| 根拠を挙げて説明する力 | 企画や提案を人に伝える場面 |
中教審の答申「学士課程教育の構築に向けて」には、学士課程で身につけたい力がまとめられています。その中に、多文化・異文化に関する知識の理解やコミュニケーション・スキルが挙げられています。英文学科の学びは、こうした力と重なる部分が多いんです。
資格をもっとくわしく知りたい方は、文学部で取れる資格を読んでみてください。
文学部の英文学科がある大学の探し方
英文学科・英米文学科がある大学を探す時は、学科の名前だけでなく「専修」「研究室」の名前まで見てください。英語の文学を学べる場所の呼び方は、大学によってかなり違います。
『英米文学科の大学を探したら、思ったより見つからない』ということもありますよね。
それは、英語の文学を学べる場所が「専修」や「研究室」の名前になっている大学があるからです。2026年10月時点の公式サイトでは、例えばこんな形です。
| 大学 | 英語の文学を学ぶ場所の名前 | 組み立て方 |
|---|---|---|
| 東京大学 | 文学部 人文学科 英語英米文学専修課程 | 1学科の中に26の専修課程(言語学専修もある) |
| 京都大学 | 文学部 人文学科 西洋文化学系 英語学英米文学専修 | 6つの系の中に専修 |
| 北海道大学 | 文学部 人文科学科 言語・文学コース 欧米文学研究室 | 4コース・18研究室(言語科学研究室もある) |
東京大学は、文学部に直接入学する入試ではありません。教養学部の科類に入学し、2年生の時期の進学選択で文学部に進みます。
学科の分かれ方を広く見たい方は、文学部の学科一覧も参考にしてみてください。
比べる時に見たいポイント
- イギリス・アメリカ・ほかの英語圏の、どの文学の先生がいるか
- 英語学や英語教育の授業も受けられるか
- 英語で行う授業や、少人数の会話クラスがあるか
- 留学制度と、単位の扱い
- 英語の教員免許の課程があるか

英語表記の学部名や学位名が気になる方は、文学部は英語で?英語表記と学位で紹介しています。
社会人になってから英文学を学び直したい場合
社会人になってから英語の文学を学びたい方は、通信制大学という道もあります。
大学の通信教育課程でも、卒業には124単位以上が必要です。そのうち30単位以上は、スクーリング(面接授業)か、メディアを利用した授業で修得します(大学通信教育設置基準)。
働きながら学ぶ方法は、通信制大学の文学部で紹介しています。
先生の専門分野や留学制度は、ホームページより学校案内のほうがまとまっていることが多いです。気になる大学が出てきたら、資料を取り寄せて並べて比べてみてください。
進学情報サイト
気になる大学の資料を取り寄せて、学び方を比べてみる
なるには進学サイトは、大学・短大・専門学校・通信制大学などを学校の種類や分野から探せる進学情報サイトです。気になる学校の資料をまとめて無料で請求でき、オープンキャンパスの情報も確認できます。パンフレットを並べると、学科や専攻の分かれ方、学べる資格の違いが見比べやすくなります。
資料請求無料なるには進学サイトで大学を探す(なるには進学サイトに移動します。掲載校や最新の内容はサイトで確認してください)
英文学科を考える人の、知恵袋によくある相談
知恵袋では「英語が話せないまま入って大丈夫?」「英文科と外国語学部の英語科はどう違う?」「英語を使う仕事をめざすならどの学科?」という相談がよく読まれています。
ここでは、英文学科について多く読まれている相談を要約して紹介します。
「ほとんど英語が話せない状態で英米文学科に入って、話せるようになる?」
英語を聞き取るのも話すのも苦手なまま英米文学科に入ったら、話せるようになるのかという相談です。
不安になりますよね。英米文学科は話す練習が中心の学科ではないので、授業だけで話す力が大きく伸びるとは限りません。
ただ、会話の授業や留学制度、学内の英語を使う機会を自分から使えば、話す力も伸ばせます。読む力の土台があるぶん、話す練習を始めた時の伸びも早くなりやすいですよ。
「文学部の英文科と、外国語学部の英語科はどう違う?」
同じ大学の文学部英文科と外国語学部英語科で、どちらを受けるか迷っているという相談です。
この記事の最初で紹介したとおり、英文科は英語で書かれたものを深く読み解くことが中心です。外国語学部の英語系学科は、英語を使いこなすことが中心になります。
入試の難しさより、入学後に毎週どんな授業を受けたいかで比べてみてください。両方の時間割の例を見比べると、違いがよく分かります。
「客室乗務員など、英語を使う仕事をめざすならどの学科?」
将来は英語を使う仕事に就きたいので、英文科と国際系、比較文化系の学部のどれがいいかという相談です。
仕事で英語を使うことが目的なら、学科の名前より「話す・聞く練習の機会がどれだけあるか」で比べるのがおすすめです。
例えば、こんなふうに学校の人に聞いてみてください。
「英語で行う授業や、少人数の会話クラスは何年生から取れますか?」
「留学に行く学生は、どれくらいの時期に行くことが多いですか?」
「指定校推薦の面接は、英語で聞かれる?」
英文学科の指定校推薦を受けるけれど、面接は日本語なのか英語なのか知りたい、という相談です。
面接の形式は大学ごとに違うので、まずは高校の先生と募集要項で確認してみてください。日本語の面接でも、英語で読んだものについて聞かれることはあるので、最近読んだ英語の文章を一つ話せるようにしておくと安心です。
よくある質問
文学部の英文学科では何を学びますか?
英語で書かれた小説・詩・演劇などの作品や、英語という言葉の仕組みを学びます。英語の講読や作文などの基礎科目で力をつけながら、3年生からのゼミで専門を絞り、卒業論文にまとめる流れが多くなります。
英文学科と英米文学科の違いは何ですか?
主に名前に出している範囲の違いです。英米文学科はイギリスとアメリカの文学を両方とも名前に出しています。授業の中身は重なる部分が多いので、先生の専門分野で比べるのがおすすめです。
英文学科に入ると英語が話せるようになりますか?
読む・書く力は授業でしっかり鍛えられます。話す力は、会話の授業や留学など、自分から英語を使う機会をどれだけ持つかで伸び方が変わります。
文学部で留学はできますか?
できる大学が多いですが、留学制度や期間、単位の扱いは大学ごとに違います。留学しても4年で卒業できるか、教員免許の課程と両立できるかも確認しておきましょう。
英文学科で英語の教員免許は取れますか?
英語の認定課程がある大学なら、所定の単位を修得して取ることができます。課程の有無は大学・学科ごとに違うので、教職課程の案内で確認してみてください。
まとめ
- 英文学科・英米文学科は、英語で書かれた作品と英語という言葉を研究する学科
- 外国語学部の英語系学科は英語を使うこと、英文学科は深く読み解くことが中心
- 英文学・英米文学・英語学・英語教育は、何を読むかと英語の力の伸び方で比べる
- 留学の制度や単位の扱いは大学ごとに違うので、資料で確認する
- 大学を探す時は、学科名だけでなく専修や研究室の名前まで見る





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