文学部の文学科とは|専攻の分かれ方と学ぶ内容

図書館の机に積まれた文学書と、文学部の文学科とは何かを紹介する記事タイトル

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大学の資料を見ていて、「文学部文学科」という名前に出会ったけれど、何を学ぶのかよく分からない。そんな高校生や保護者の方に向けた記事です。

結論から言うと、文学部の文学科は、日本文学や外国文学などを一つの大きな学科にまとめ、中で専攻に分ける組み立て方の学科です。同じ学びでも、専攻ごとに学科を分けている大学もあります。

この記事を読めば、2つの組み立て方の違いと、入学後の専攻の選び方が分かります。

目次

文学部の文学科とは?ひと言でいうと

先に結論

文学科は、いろいろな言語の文学や言葉の研究を一つの学科にまとめた学科です。入学してから、日本文学・英米文学などの専攻やコースに分かれていく形が多くなります。

『文学部の中に文学科って、名前が重なっていてややこしい』と感じた方も多いですよね。

実は、学部と学科の名前の付け方は大学ごとに自由度があります。法律で決まっているのは、学部は専攻に応じて組織されるという大枠だけなんです。

そのため、同じような学びでも、大学によって「文学科の中の専攻」だったり「独立した学科」だったりします。

呼び方の例中身のイメージ
文学部 文学科 日本文学専攻大きな文学科の中に日本文学の専攻がある
文学部 日本文学科日本文学だけで一つの学科になっている
文学部 人文学科 日本語日本文学専修文学部全体が1学科で、その中の専修として学ぶ

文学部そのものの全体像は文学部とは?何を学ぶ学部かでくわしく紹介しています。

学部の組み立て方は2つの型に分かれる

ここが大事なところです

文学部の組み立て方は、大きく「1つの大きな学科の中で専攻を分ける型」と「専攻ごとに学科がある型」の2つです。どちらの型かで、入試の出願先と、入学後に専攻を決める時期が変わります。

『どっちの型でも、学ぶ中身は同じなんじゃないの?』と思いますよね。

学ぶ中身は近くても、出願の時点で専攻を決めるかどうかが違うんです。ここを見落とすと、入学後の進み方が想像と変わることもあります。

比べる点大きな学科の中で専攻を分ける型専攻ごとに学科がある型
出願するところ学科(文学科・人文学科など)にまとめて出願日本文学科・英米文学科など学科ごとに出願
専攻を決める時期入学後、1〜3年生のどこかで選ぶ出願の時点でほぼ決まっている
よいところ入学後に興味が変わっても選び直しやすい1年生から専門の授業に入りやすい
気をつけたいこと人気の専攻は選考になることがある学科を移るには手続きが必要なことが多い
向いている人学びたい分野をまだ絞りきれない人学びたい分野がはっきりしている人
文学部の組み立て方を大きな学科の中で専攻を分ける型と専攻ごとに学科がある型で比べた図解

大きな学科の中で専攻を分ける例

2026年10月時点の公式サイトでは、東京大学の文学部は人文学科の1学科で、26の専修課程があります。日本語日本文学、英語英米文学、哲学、日本史学などが並んでいます。

京都大学の文学部も人文学科の1学科で、6つの系と、その下の専修に分かれます。北海道大学の文学部は人文科学科で、4つのコースと18の研究室があります。

専攻ごとに学科がある例

國學院大學の文学部には、日本文学科・中国文学科・外国語文化学科・史学科・哲学科などがあります。これらの学科の学位は、いずれも学士(文学)です。

このように、学科の分け方は大学によってさまざまです。気になる大学は、学部と学科の一覧を最初に確認しておきましょう。

どちらの型か見分けるコツ

見分けるいちばん簡単な方法は、入試の募集単位を見ることです。

学科ごとに募集人数が分かれていれば、専攻ごとに学科がある型です。文学部や学科でまとめて募集していれば、入学後に専攻を選ぶ型と考えてよいでしょう。

文学科では何を学ぶ?4年間の流れ

先に結論

文学科で何を学ぶかは、ひと言でいうと「言葉で書かれたものを読み、その意味や背景を自分の言葉で説明する力」です。1〜2年生で幅広く学び、3〜4年生で専攻を深めて卒業論文に向かう流れが多くなります。

『文学科って、小説を読むだけなの?』という疑問もよく聞きます。

もちろん作品を読む時間は多いです。ただ、それだけではなく、言葉の歴史や文法、資料の調べ方、発表のしかたも学んでいきます。

よくある専攻やコースの例

  • 日本文学(古典から近現代の作品まで)
  • 英米文学やドイツ・フランスなどの外国文学
  • 言語学や日本語学(言葉そのものの仕組み)
  • 中国文学や漢文学
  • 現代の文化や表現の研究

授業はこんな形で進む

文学科の授業は、聞くだけの講義と、自分が話す演習の組み合わせです。学年が上がるほど、演習の割合が増えていきます。

授業の形どんなことをするか身につく力
講義文学史や言葉の歴史を、先生の話で全体から学ぶ分野の地図を頭に入れる力
演習(ゼミ)作品や資料を分担して読み、発表と質疑をする調べて人に説明する力
外国語原書や資料を読むための語学を学ぶ原文に当たる力
卒業論文自分で決めたテーマを、資料を集めて論じる長い文章を組み立てる力

演習では、例えばこんなやりとりがよくあります。

「この場面の解釈、どの資料を根拠にしましたか?」

「作者が同じ時期に書いた別の文章です。言葉の使い方が似ているんです」

4年間の進み方の例

大きな学科の中で専攻を選ぶ場合の流れの例
  1. 1年生で、全学の共通科目や外国語、学部の入門科目を学ぶ
  2. 1〜2年生のうちに、興味のある分野の授業を幅広く受けてみる
  3. 学科で決められた時期に、専攻やコースの希望を出す
  4. 3年生で専攻の演習に入り、資料を読んで発表する
  5. 4年生で、自分で選んだテーマの卒業論文にまとめる
文学科で入学してから卒業論文を書くまでの4年間の流れを順番に示した図解

例えば京都大学では、2回生で系に分かれ、3回生で専修に分かれ、4回生は卒業論文が中心になります。北海道大学では、2年次に文学部に進んでコースと研究室を選びます。

日本文学をくわしく知りたい方は日本文学科(国文学科)とは、英語の文学なら英文学科・英米文学科とはも読んでみてください。

型によって変わる、入学後の専攻の選び方

先に結論

大きな学科の中で専攻を選ぶ型では、入学後の成績や希望の出し方が大事になります。専攻ごとに学科がある型では、出願前に学科の中身をよく調べておくことが大事です。

『入ってから選べるなら、何も決めずに入学しても大丈夫?』と思う方もいるはずです。

選べる余地があるのは大きなよさです。ただ、選べる時期や条件は大学ごとに違います。

よくある失敗

「入学すれば好きな専攻に進める」と思い込んでしまうこと。例えば京都大学文学部では、定員を超えた専修は選考があると案内されています。人気の専攻は、1〜2年生の成績が関わることもあります。

出願前に確認しておきたいこと
  • 学科の中に、どんな専攻やコースがあるか
  • 専攻を決める時期は何年生のいつか
  • 専攻に定員や選考があるか
  • 違う専攻の授業も受けられるか
  • 取りたい資格の課程が、どの専攻でも受けられるか

学科ごとの違いをもっと広く見たい方は、文学部の学科一覧も参考にしてみてください。

文学科がある大学の探し方

先に結論

文学科がある大学を探す時は、「文学科」という名前だけで絞らず、人文学科や日本文学科なども含めて探すのがコツです。そのうえで、専攻の数と分かれ方を比べてみてください。

名前で検索すると、候補が少なく見えてしまうことがありますよね。

学びたい中身が同じでも、学科名は大学ごとに違うので、中身から探すほうが見落としにくいんです。

探す時の見方確認するところ
学びたい分野があるか専攻・コース・専修の一覧
いつ専攻を決めるかカリキュラムや履修の案内
卒業論文があるか4年生の必修科目
取れる学位の名前学位の一覧(学士(文学)とは限らない)
取れる資格教職課程や学芸員課程の案内

学位に付ける専攻分野の名前は、各大学が定めます。同じ文学部でも学位名が違うことがあるので、気になる方は学位の一覧も見ておきましょう。

説明会で聞いておくと役立つこと

資料だけで分からない点は、説明会や個別相談で聞いてしまうのがいちばん早いです。

例えば、こんな質問をしてみてください。

「専攻を選ぶ時、希望が多い専攻はどうやって決まりますか?」

「1年生のうちから、専攻の先生の授業を受けられますか?」

答え方から、入学後の学び方がかなりはっきり見えてきますよ。

学科の分かれ方は、ホームページより学校案内のほうが一覧で見やすいことも多いです。気になる大学がいくつか出てきたら、資料を取り寄せて並べて比べてみてください。

進学情報サイト

気になる大学の資料を取り寄せて、学び方を比べてみる

なるには進学サイトは、大学・短大・専門学校・通信制大学などを学校の種類や分野から探せる進学情報サイトです。気になる学校の資料をまとめて無料で請求でき、オープンキャンパスの情報も確認できます。パンフレットを並べると、学科や専攻の分かれ方、学べる資格の違いが見比べやすくなります。

資料請求無料なるには進学サイトで大学を探す

(なるには進学サイトに移動します。掲載校や最新の内容はサイトで確認してください)

文学科を考える人の、知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「推薦で入って授業についていける?」「学びたいテーマが2つの学科にまたがる時は?」「文学部は就職でどう?」という相談がよく読まれています。

ここでは、文学科を考える人に多く読まれている相談を要約して紹介します。

「指定校推薦で決まったけど、授業についていけるか不安」

文学部の英米文学系の学科に指定校推薦で決まった人の、入学後が不安という相談です。

その気持ち、とてもよく分かります。ただ、文学科の授業は、入門から段階を追って進むものがほとんどです。

入学までの時間に、学科で扱う分野の入門書を1冊読んでおくだけでも、最初の授業がぐっと楽になりますよ。

「学びたいテーマが、2つの学科にまたがっている」

学びたいテーマが、史学の学科と思想の学科のどちらでも扱えそうで、選べないという相談です。

こういう時は、それぞれの学科で「どんな資料を読むか」を比べてみてください。例えば、こんな聞き方が役に立ちます。

「この学科の演習では、どんな資料を読むことが多いですか?」

「他の学科の授業も、卒業単位に入れられますか?」

「文学部・法学部・心理学部、就職を考えるとどれがいい?」

学部選びで、就職のよさを比べたいという相談です。

学部によって、受けられる試験や応募できる仕事が大きく変わることはあまりありません。就職で聞かれるのは、何を学び、どう考えてきたかです。

参考までに、文部科学省の学校基本調査(令和7年度)を見てみます。学科の分類で「文学」にあたる卒業者のうち、就職者は85.0%でした(表の人数からの計算値)。

数字だけで学部を決めるより、4年間を楽しく続けられる学びかどうかを大事にしてみてください。

よくある質問

文学部の文学科では何を学ぶのですか?

日本文学や外国文学、言葉の仕組みなどを学びます。作品を読むだけでなく、資料の調べ方や発表のしかたも身につけ、4年生では卒業論文にまとめる流れが多くなります。

文学科と日本文学科の違いは何ですか?

学部の組み立て方の違いです。文学科は大きな学科の中で専攻を分ける型、日本文学科は日本文学だけで一つの学科になっている型です。学ぶ中身が近いこともあります。

文学科に入ってから専攻を変えることはできますか?

大学によって違います。入学後に専攻を選ぶ型でも、選べる時期や定員、選考の有無が決まっていることがあるので、履修の案内を確認しておきましょう。

文学科を卒業すると、学位は学士(文学)になりますか?

多くの大学でそうですが、学位に付ける専攻分野の名前は大学が定めます。気になる大学の学位一覧で確かめておくと安心です。

文学科に向いているのはどんな人ですか?

本や文章を読んで「なぜこう書いたんだろう」と考えるのが好きな人です。学びたい言語や時代がまだ決まっていなくても、入学後に選べる型の学科なら、幅広く学びながら専攻を絞っていけます。

まとめ

この記事の要点
  • 文学部の文学科は、文学や言葉の研究を一つの大きな学科にまとめ、中で専攻を分ける組み立て方
  • 専攻ごとに学科がある大学もあり、出願先と専攻を決める時期が変わる
  • 大きな学科の型は、入学後に選び直しやすいが、人気の専攻は選考になることがある
  • 文学科がある大学は、学科名ではなく専攻の中身から探すと見落としにくい
  • 学位の名前や取れる資格も、大学の一覧で確認しておく
文学部ドットコム

文学部ドットコム 編集部

文学部で何を学ぶのか、学科・専攻の違い、大学の選び方、入試・学費、卒論、就職や資格までを、公的な情報と大学の公式情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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