慶應義塾大学文学部|1年生の学び方と専攻の選び方

講義室の机に置かれたノートと手帳と、慶應義塾大学文学部の専攻の選び方を紹介する記事のタイトル

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慶應の文学部が気になるけれど、『入ってから専攻を選ぶって、どういうこと?』『希望の専攻に行けなかったらどうしよう』と不安に思っている方も多いですよね。

結論から言うと、慶應義塾大学の文学部は1学科の中に17の専攻があり、1年生の間にいろいろな専攻を体験してから、2年次に専攻へ分かれる仕組みです。

この記事では、慶應の文学部で何を学ぶのか、1年生の過ごし方と専攻が決まるまでの流れを、高校生と保護者の方に向けて紹介します。

目次

慶應の文学部で何を学ぶ?5学系17専攻の全体像

先に結論

慶應義塾大学の文学部は、人文社会学科の1学科制です。その中に5つの学系と17の専攻があり、ほかに2つの部門があります(2026年10月時点の公式サイト)。

『文学部なのに、社会学や心理学もあるの?』と驚く方もいるはずです。

実は、慶應の文学部は「文学」だけでなく、哲学や歴史、図書館・情報学、心理学まで、人と文化に関わる学問を幅広く扱っています。

学系専攻
哲学系哲学、倫理学、美学美術史学
史学系日本史学、東洋史学、西洋史学、民族学考古学
文学系国文学、中国文学、英米文学、独文学、仏文学
図書館・情報学系図書館・情報学
人間関係学系社会学、心理学、教育学、人間科学

このほかに、自然科学部門と諸言語部門の2つの部門があります。

なお、よく言われる「17専攻」という数には、この2部門は含まれていません。

慶應義塾大学文学部の5つの学系と17の専攻の分かれ方を示した図解

慶應文学部で何を学ぶかは「問い」で考える

専攻の名前を見ても、何を学ぶのかイメージしにくいこともありますよね。

そんな時は、専攻を「どんな問いを考える学問か」に置きかえてみてください。分け方はこの記事独自の目安です。

こんな問いが気になるなら近い学系
正しさや美しさとは何だろう哲学系
昔の人はどう暮らし、何を考えていたんだろう史学系
この文章はなぜ心に残るんだろう文学系
情報や本はどう集めて、どう届ければいいんだろう図書館・情報学系
人はなぜこう行動するんだろう人間関係学系

「どの問いなら1年間考え続けられそうか」と自分に聞いてみると、向いている学系が見えてきます。

公式サイトでは、この文学部は1890年の大学部創設の時からある文学部だと紹介されています。長く続く学部なので、専攻ごとの積み重ねも厚いんです。

文学部そのものの学びは文学部とは?何を学ぶ学部かをやさしく解説でやさしくまとめています。

1年生は日吉で専攻を「体験」する

先に結論

慶應の文学部の1年生は、日吉キャンパスで総合的な視点を養いながら、「特論」や「総合教育セミナー」で各専攻を体験します。専攻を決めるのは、その体験をしたあとです。

『入学してすぐに専門の授業が始まるの?』と思った方もいますよね。

慶應の文学部では、1年次はまだ専攻に分かれていません。日吉キャンパスで幅広く学ぶ1年間です。

1年生のうちにやっておきたいこと
  • 特論や総合教育セミナーで、気になる専攻を複数のぞく
  • 授業で面白かったテーマを、ノートに短く書きためる
  • 気になる専攻の先輩や教員の話を聞く機会を探す
  • 第3志望まで考えておく

体験した内容は、そのまま専攻選びの志望理由書の材料になります。

例えばこんなふうに、授業のあとに一言メモを残しておくと役立ちますよ。

「今日の特論、何が面白かった?」
「昔の日記から当時の暮らしが分かるのが意外だった。史学系も考えてみたい」

特論と総合教育セミナーをどう使う?

『体験って言われても、何を見ればいいの?』と思いますよね。

授業を「専攻選びの下見」として受けると、見るところがはっきりします。

見るところ例えばこんな見方
扱う材料文章、史料、作品、データのどれを使うか
授業の進め方講義中心か、話し合いや発表が多いか
課題の形レポート、読解、調査のどれが中心か
自分の反応授業のあとも考え続けてしまったか

最後の「自分の反応」が、実は大きな手がかりになることも。授業が終わったあとも気になって調べてしまったテーマは、志望理由書の芯になります。

2年次以降のキャンパスは公式で確認を

1年次を日吉キャンパスで学ぶことは、公式サイトに明記されています。

2年次以降に学ぶキャンパスについては、この記事では確認できた情報がありません。通学の計画を立てる時は、大学公式のキャンパス案内で確かめてみてください。

専攻が決まるまでの時間軸

先に結論

専攻は、1年生の12月中旬に志望をWebで出し、3月中旬に結果が分かる流れです。受け入れ数に限りがある専攻では選考があり、希望どおりにならないこともあります。

『専攻ってどうやって決まるの?』というのは、慶應の文学部を考える方が特に気にする点ですよね。

塾生向けの公式サイトに載っている流れを、時間の順に並べました。

時期起きること準備しておくこと
4月(入学)日吉で1年次の学びが始まる特論・総合教育セミナーの履修
4月〜12月各専攻を体験する興味のメモ、志望の候補づくり
12月中旬志望をWebでエントリー第1〜第3志望の志望理由書
選考がある専攻志望理由書・面接・GPAで選考1年次の成績、面接での説明
3月中旬成績表で結果が通知される2年次の履修の準備
2年次専攻に分かれて学ぶ専攻の必修科目
慶應義塾大学文学部の1年生の4月から2年次までの専攻選びの流れを示した図解

志望理由書は、第1志望だけでなく、第1〜第3志望のすべての専攻について出します。

よくある失敗

第1志望の理由書だけに力を入れて、第2・第3志望を「とりあえず」で書いてしまうケースです。希望の専攻に進級できないこともあると公式に書かれているので、どの志望でも学びたい理由を自分の言葉で書いておきましょう。

第1〜第3志望はどう組む?

志望は3つまで出せるので、組み方にも少し工夫ができます。

組み方考え方気をつけたいこと
同じ学系でそろえる興味の軸を1つに絞る選考がある専攻が重なっていないか
学系をまたいで組む1つの問いを別の学問から見るそれぞれの理由を別々に書けるか
興味の強い順に並べる気持ちに素直に決める第3志望でも学びたいと言えるか

どの組み方でも、「その専攻に進んだら何を調べたいか」を3つとも言えることが大切です。

2年次になったら専攻は変えられる?

公式サイトのFAQでは、2年次に進級したあとの専攻の変更は原則としてできないとされています。

だからこそ、1年生のうちにしっかり体験して選ぶことが大事なんです。

志望理由書を書くまでの手順
  1. 1年次の授業で面白かったテーマを3つ書き出す
  2. それぞれのテーマに近い専攻を当てはめる
  3. 専攻ごとに「その専攻で何を調べたいか」を一文にする
  4. 一文に、授業で感じたことを具体的に足して理由書にする

選考がある専攻では面接もあるので、書いた理由を声に出して説明できるようにしておくと安心です。

保護者の方に知っておいてほしいこと

専攻が1年生の終わりに決まる仕組みは、保護者の方から見ると少し不安に感じるかもしれません。

『入ってから決めるなんて、遠回りじゃない?』と思う方もいますよね。

ただ、高校までの授業には無い学問も多いので、実際に授業を受けてから選べるのは、むしろ迷いを減らす仕組みでもあるんです。

補足

12月中旬のエントリーの前後は、お子さんが志望理由書で悩む時期です。「どの授業が面白かった?」と聞いてあげるだけでも、考えを言葉にする手助けになります。

取れる資格と4年間の見通し

先に結論

慶應の文学部では、教員免許や図書館司書、司書教諭、学芸員の資格に関わる科目があります。どれも所定の単位を修得して取るもので、卒業すれば自動で取れるわけではありません。

『文学部で何か資格は取れるの?』と気になる方も多いですよね。

公式サイトのFAQに載っている資格をまとめました。

資格公式サイトの記載
教員免許国語・社会・地理歴史・公民・英語・中国語・独語・仏語・情報
図書館司書取得できる資格として記載
司書教諭取得できる資格として記載
学芸員取得できる資格として記載

どの専攻から、どんな条件で取れるかは資格ごとに違います。取りたい資格がある方は、入学前に大学公式で確認しておきましょう。

教員免許や学芸員、司書の仕組みそのものは、文学部で取れる資格|教員免許・学芸員・司書で紹介しています。

資格を取るか迷った時は

『資格は取っておいた方がいいのかな』と迷う方も多いはずです。

取るかどうかは、資格を使って何をしたいかで考えると決めやすくなります。

こんな気持ちなら確かめておきたいこと
学校の先生を考えている教えたい教科の免許が、進みたい専攻から取れるか
図書館で働くことに興味がある司書の科目をどの専攻から履修できるか
博物館や美術館に興味がある学芸員の科目と実習の時期
まだ決めていない説明会の時期と、途中から始められるか

4年間をざっくり見通す

慶應の文学部の4年間は、1年次の「広く体験する時期」と、2年次からの「専攻で深める時期」に分かれます。

学年主な学びこの記事で確認できたこと
1年次総合的な視点を養い、各専攻を体験日吉キャンパスで学ぶ
2年次専攻に分かれて学び始める進級後の専攻変更は原則不可
3・4年次専攻で学びを深める進め方は専攻ごとに公式で確認
補足

3・4年次の演習や卒業論文の進め方は、専攻ごとに違います。気になる専攻のページで、学年ごとの授業の流れを確かめておくと、入学後のイメージがはっきりします。

慶應文学部に入るルートと「受かりやすい」の考え方

先に結論

慶應の文学部に入るルートには、一般選抜のほかに、文学部独自の「自主応募制による推薦入学者選考」があります。社会人なら、通信教育課程の文学部という別の道もあります。

『慶應文学部って、受かりやすいの?』という疑問を持つ方もいるはずです。

この記事では、偏差値や倍率を使って学部を比べることはしません。受かりやすさは、学部ごとの数字より、自分の得意と方式が合っているかで大きく変わるからです。

ルートどんな人向けか確かめること
一般選抜試験で力を出したい人教科・試験のルール
自主応募制による推薦入学者選考文学部で学びたいことがはっきりしている人出願資格・提出書類・時期
通信教育課程 文学部働きながら学びたい社会人など出願資格・類の選び方

通信教育課程の文学部は、通学の文学部とは別の課程です。公式サイトによると、出願時に第1類(哲学を主とする)・第2類(史学を主とする)・第3類(文学を主とする)から1つを選びます。くわしくは慶應通信の文学部|第1類・第2類・第3類の違いで紹介しています。

自分に合うルートを考えるチェック
  • 学びたいことを、志望理由として文章にできるか
  • 試験の形式と、自分の得意な教科が合っているか
  • 出願の時期までに準備が間に合うか
  • 通学と通信、どちらの学び方が今の生活に合うか
自分の得意から方式を選ぶ
  • 準備の時間を得意の伸ばし方に使える
  • 学びたいことを志望理由に結びつけやすい
  • 入学後の専攻選びまで見通せる
数字だけで学部を選ぶ
  • 年度で変わる数字に振り回されやすい
  • 学びたいことと学部がずれることもある
  • 入学後に専攻選びで迷いやすい

高校生のうちにできる準備

どのルートを選ぶ場合でも、高校生のうちから少しずつ進められる準備があります。

今日から始められること
  • 気になった本や授業のテーマを、短いメモで残しておく
  • 「なぜそれが気になるのか」を一文で書いてみる
  • 志望する専攻の公式ページを読み、知らない言葉を調べる
  • 入試の要項が出たら、出願の時期を手帳に書き込む

推薦でも一般選抜でも、「何を学びたいか」を言葉にしておくことは、入学後の専攻選びにもそのままつながります。

方式の名前や出願資格は年度で変わるので、最新は大学公式の入試ページで確認してください。

早稲田やMARCHも一緒に見ておく

慶應の文学部を考える方は、早稲田の文学部や文化構想学部、MARCHの文学部も併せて見ていることが多いですよね。

早稲田の仕組みは早稲田大学文学部|文化構想学部との違いと第二文学部、大学群ごとの特徴はMARCH・早慶・日東駒専の文学部|大学群ごとの特徴で紹介しています。

候補の大学をいくつか並べて、専攻の分かれ方やキャンパスを比べてみると、自分に合う学び方が見えてきます。資料をまとめて取り寄せるなら、次のサイトが便利です。

進学情報サイト

気になる大学の資料を取り寄せて、学び方を比べてみる

なるには進学サイトは、大学・短大・専門学校・通信制大学などを学校の種類や分野から探せる進学情報サイトです。気になる学校の資料をまとめて無料で請求でき、オープンキャンパスの情報も確認できます。パンフレットを並べると、学科や専攻の分かれ方、学べる資格の違いが見比べやすくなります。

資料請求無料なるには進学サイトで大学を探す

(なるには進学サイトに移動します。掲載校や最新の内容はサイトで確認してください)

慶應の文学部でよくある相談

先に結論

知恵袋では、推薦で不合格だった時の気持ちの立て直し方や、何を学ぶのか、希望の専攻に入れるのかといった相談が多く見られます。

自主応募推薦で不合格になってしまった

閲覧数が多いのが、「第1志望だった慶應文学部の自主応募推薦で不合格になり、ショックが大きい」という相談です。

まず、それだけ本気で準備してきたからこそのショックなんです。落ち込むのは自然なことですよね。

ただ、慶應の文学部には一般選抜という別のルートもあります。推薦のために考えた「何を学びたいか」は、一般選抜の勉強を続ける理由にもなりますし、ほかの大学の文学部を探す時の軸にもなります。

気持ちが少し落ち着いたら考えること
  • 一般選抜で受けるかどうか
  • 推薦で書いた「学びたいこと」を学べるほかの大学はどこか
  • 今の時期から間に合う方式と日程はどれか

慶應文学部では何を学ぶの?

「慶應文学部について、何を学ぶか、どんな学科があるか、カリキュラムを知りたい」という相談もあります。

ここまで紹介したとおり、1学科の中に5学系17専攻があり、1年生で体験してから2年次に専攻へ分かれます。

まずは5つの学系の中から、気になる問いが近いものを2つほど選んで、専攻のページを読んでみてください。

読んでいて分からない言葉が出てきたら、それも大事な手がかりです。『もっと知りたい』と感じる言葉が多い専攻ほど、入ってから楽しめる可能性が高いんです。

入試の勉強に追われる時期でも、週に1つだけ専攻のページを読むくらいなら続けやすいですよ。

美学美術史学専攻は成績上位でないと選べない?

「美学美術史学専攻は主に何を学ぶのか。成績上位者でしか選べないのか」という相談も見かけます。

公式の案内では、受け入れ数に制約がある専攻は、志望理由書・面接・GPAで選考するとされています。どの専攻が選考の対象になるかは年度によって変わる可能性があるので、入学後の案内で確かめてください。

成績だけで決まるわけではないので、1年生の授業でその専攻の内容に触れ、自分の言葉で理由を話せるようにしておくことが大切です。

早稲田の文化構想学部と慶應の文学部、どちらがいい?

「どちらも広く学べるところに惹かれた。慶應の文学部と早稲田の文化構想学部ならどちらを選ぶか」という相談もあります。

この記事では、どちらが上かは決めません。ただ、広く学ぶ仕組みには違いがあります。

慶應の文学部は1年次に広く体験してから2年次に専攻を1つ選ぶ形、早稲田の文化構想学部は2年次から分野をまたぐ論系で学ぶ形です。

『最後に1つの学問を深めたいか、テーマを複数の学問から見続けたいか』で考えてみると、自分に合う方が見えてきます。

よくある質問

慶應の文学部は入学時に専攻を決めますか?

決めません。1年生の12月中旬に志望をエントリーし、3月中旬に結果が通知され、2年次から専攻に分かれます。

希望の専攻には全員が進めますか?

進めない場合もあります。受け入れ数に制約がある専攻は選考があり、公式にも希望の専攻に進級できないことがあると書かれています。

慶應文学部の1年生はどのキャンパスで学びますか?

公式サイトによると、1年次は日吉キャンパスで学びます。2年次以降のキャンパスは大学公式で確かめてください。

慶應文学部のルートには推薦もありますか?

あります。一般選抜のほかに、文学部独自の「自主応募制による推薦入学者選考」があります。出願資格は年度の要項で確認してください。

慶應の文学部で図書館や情報のことを学べますか?

学べます。5つの学系の1つに図書館・情報学系があり、図書館・情報学専攻があります。司書の資格についても公式サイトで案内があります。

社会人でも慶應で文学を学べますか?

通信教育課程に文学部があります。通学の文学部とは別の課程なので、出願資格や学び方を通信教育課程の公式サイトで確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 慶應の文学部は人文社会学科の1学科で、5学系17専攻と2部門がある
  • 1年次は日吉で特論や総合教育セミナーを通して各専攻を体験する
  • 1年生の12月中旬に志望をエントリーし、3月中旬に専攻が決まる
  • 選考がある専攻もあり、希望どおりにならないこともある
  • ルートは一般選抜と自主応募制の推薦、社会人なら通信教育課程もある

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文学部ドットコム

文学部ドットコム 編集部

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