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文学部を目指そうと決めたものの、『結局、何の科目を勉強すればいいの?』と手が止まっている高校生や保護者の方は多いですよね。
結論から言うと、文学部の受験科目は「どの入試方式で受けるか」でほぼ決まります。国語と外国語が軸になりやすく、そこに地理歴史や数学、小論文や面接が加わる形です。
この記事を読めば、4つの入試方式ごとの科目と準備の時期、数学受験や理系からの受験の考え方が分かります。
文学部の受験科目は「入試方式」で決まる
文学部の入試科目は、大学名より先に入試方式で見るのがコツです。同じ大学の文学部でも、一般選抜と総合型選抜では、見られる力も準備する物もまったく違います。
『文学部なら国語ができれば大丈夫』と思っている方もいるかもしれません。実は、国語だけで決まる入試はそれほど多くないんです。
文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」では、大学の入試を大きく3つに分けています。一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜です。
ここに、一般選抜の一部として大学入学共通テストの成績を使う方式が加わります。この記事では分かりやすく、次の4つに分けて見ていきます。
| 入試方式 | 主に見られるもの | 文学部でよくある組み合わせ |
|---|---|---|
| 一般選抜(大学独自の試験) | 学力検査・小論文 | 国語・外国語に地理歴史か数学を加える |
| 共通テスト利用 | 共通テストの成績 | 大学が指定した教科・科目の得点 |
| 総合型選抜 | 書類と面接など | 志望理由書・小論文・面接・口頭試問 |
| 学校推薦型選抜 | 高校長の推薦と調査書 | 調査書に小論文や面接を組み合わせる |
この表の「よくある組み合わせ」は、あくまで傾向です。実際の科目は大学と年度ごとに変わるので、志望校の募集要項で確かめてみてください。

「入試科目」と「授業科目」は別もの
「文学部 科目」と調べると、入試の科目と入学後の授業科目が混ざって出てきますよね。
この記事で扱うのは入試の科目です。入学後にどんな授業を受けるかは、文学部で何を学ぶ?学べることと授業の中身で紹介しています。
一般選抜の受験科目はどうなっている?
一般選抜は学力検査が中心です。国公立は共通テストと大学の個別試験の2段階、私立は大学独自の試験が中心になります。
一般選抜は、学力検査や小論文を主な資料にして合否を決める入試です。調査書や面接を組み合わせる大学もあります。
国公立と私立では、受験科目の数がかなり違います。順番に見ていきましょう。
国公立の文学部は「共通テスト+個別試験」
国公立大学の文学部では、共通テストで幅広い教科を受けたうえで、大学の個別試験に進む形が一般的です。
例えば、2027年度の大学の選抜要項では、共通テストで「6教科8科目又は7教科8科目」を課す大学が多く見られます。国語、地理歴史・公民、数学、理科、外国語、情報です。
『文系なのに理科も数学も?』と驚くかもしれません。ただ、これが国公立の文学部を受けるときの基本の形なんです。
個別試験の教科は大学ごとに違います。公式の選抜要項で確認できた例を並べると、次のようになります。
| 大学(年度) | 前期日程の個別試験の教科 | 後期日程 |
|---|---|---|
| 名古屋大学 文学部(2026年度) | 国語・地理歴史・数学・外国語(英語) | 実施しない |
| 大阪大学 文学部(2027年度) | 国語・外国語(英語)・地理歴史又は数学 | 募集要項で確認 |
| 北海道大学 文学部(2027年度・学部別入試) | 国語・外国語・地理歴史又は数学 | 小論文 |
| 九州大学 文学部(2027年度) | 国語・地理歴史・数学・外国語 | 小論文 |
| 広島大学 文学部(2027年度) | 国語・外国語 | 面接 |
同じ国公立の文学部でも、数学を課す大学と、地理歴史か数学を選べる大学、国語と外国語だけの大学があるんですね。
細かい選択の組み合わせや配点は、毎年の募集要項で変わることがあります。最新の要項で確認しておきましょう。
私立の文学部は「3教科型」が中心
私立大学の文学部では、国語・外国語に、地理歴史や公民、数学などから1科目を選ぶ形がよく見られます。
ただ、方式の種類がとても多いのが私立の特徴です。例えば中央大学の2027年度の入学試験概要では、一般選抜に次の方式名が並んでいます。
- 5学部共通選抜
- 学部別選抜(一般方式)
- 学部別選抜(英語外部試験利用方式)
- 大学入学共通テスト利用選抜(単独方式・前期/後期)
同じページには、共通テスト併用方式は文学部の対象に含まれないとも書かれています。このように、方式の一覧だけでなく「どの学部が対象か」まで見ておくのが大事なところです。
早稲田大学文学部の2027年度の入学試験情報でも、一般選抜、英語4技能テスト利用方式、共通テスト利用方式などが分かれています。
- 方式ごとの受験科目と、選べる科目の範囲を確認する
- 国語の出題範囲に古文・漢文が入るかを確認する
- 英語の外部試験を使える方式があるかを確認する
- 自分の志望学部がその方式の対象かを確認する
私立の文学部をどう選ぶかは、私立大学の文学部|おすすめの選び方と入試方式でくわしく紹介しています。
共通テスト利用と後期日程の考え方
共通テスト利用は、大学に行かずに出願できる便利な方式です。一方で、大学が指定する教科を落とせないので、科目の指定を先に確認しておきましょう。
共通テスト利用は、共通テストの成績だけで合否を決める方式です。私立大学でも広く使われています。
令和9年度の実施要項では、共通テストの本試験は令和9年1月16日・17日です。追試験は1月23日・24日と示されています。
共通テスト利用で多い勘違い
よくあるのが、「国語」と書いてあっても、どこまでが範囲か分からないという悩みです。
『国語としか書いていないけど、漢文も解くの?』と迷った時は、要項の注記を読んでみてください。現代文だけ、古文まで、古文・漢文まで、と大学ごとに指定が分かれることがあります。
共通テスト利用で「国語」の範囲を自己判断し、漢文の準備を飛ばしてしまう。要項に範囲の指定がないか、出願前に確かめておきましょう。
「文学部 後期」はどう考える?
国公立の後期日程は、大学によって実施の有無と内容が大きく違います。
先ほどの表でも、名古屋大学は後期日程を実施しないと要項にあります。一方で、北海道大学と九州大学は小論文、広島大学は面接を後期の個別試験にしています。
千葉大学の2027年度の予告では、後期はコースごとに違います。行動科学コースは小論文、歴史学コースは小論文・面接です。日本・ユーラシア文化コースと国際言語文化学コースは後期がありません。
後期日程は、前期と違う力を見る試験になりやすいんです。前期の勉強の延長だけで準備すると、小論文や面接で困ることもあります。
国公立の文学部の特徴は国公立大学の文学部|おすすめの選び方と入試の特徴でも紹介しています。
総合型選抜・推薦で見られるのは何?
総合型選抜と学校推薦型選抜は、学力試験の点数より「なぜ文学部で学びたいか」を伝える力が問われます。書く・話す準備に時間がかかるので、早めの着手がおすすめです。
総合型選抜(旧AO入試)
文学部の総合型選抜は、以前「AO入試」と呼ばれていた入試の今の名前です。今でも「文学部 ao入試」と探す方が多いですよね。
実施要項では、総合型選抜を「詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等」で評価する入試としています。志願者本人が書く資料と、面接などの評価はどの大学でも行うことになっています。
大阪大学の文学部でも、小論文や口頭試問などを使う総合型選抜を実施しています。九州大学の文学部には、英語小論文や英語の個人面接を使う総合型選抜の枠もあります。
| 総合型選抜でよく使われる物 | 準備の中身 |
|---|---|
| 志望理由書 | 学びたいテーマと、その大学を選んだ理由を書く |
| 小論文 | 文章や資料を読み、自分の考えを筋道立てて書く |
| 面接 | 志望理由や、最近読んだ本・関心のあるテーマを話す |
| 口頭試問 | 専門分野の入り口になる質問に、その場で考えて答える |
学校推薦型選抜(推薦)
学校推薦型選抜は、出身高校の校長の推薦をもとに、調査書を主な資料にして評価する入試です。
「文学部 推薦」と調べる方は、指定校推薦や公募制推薦を考えていることが多いはずです。大学によっては、共通テストを課さない学校推薦型選抜もあります。例えば名古屋大学の文学部では、2026年度の選抜要項に、小論文や面接などで選抜する方式が示されています。
推薦では、高校での成績の積み重ねが土台になります。高3になってから慌てるより、高1から授業を大事にしておくのが近道です。
面接や小論文でよく聞かれることは、文学部の面接・小論文・口頭試問|よく聞かれる質問と準備にまとめています。
4つの入試方式で比べる準備と時期
入試方式によって、勝負の時期が数か月ずれます。総合型選抜は高3の夏、学校推薦型は秋、一般選抜は冬から春が山場です。
令和9年度の実施要項に書かれた日程を、準備と合わせて並べてみました。
| 入試方式 | 出願・試験の時期(令和9年度入試) | 準備を始めたい時期 | 主な準備 |
|---|---|---|---|
| 総合型選抜 | 出願は令和8年9月1日以降、結果発表は11月1日以降 | 高2の終わりから高3の春 | 志望理由書・小論文・面接・活動の記録 |
| 学校推薦型選抜 | 出願は令和8年11月1日以降、結果発表は12月1日以降 | 高1から(成績の積み重ね) | 調査書・小論文・面接 |
| 共通テスト利用 | 本試験は令和9年1月16日・17日 | 高2から | 指定された教科・科目の得点力 |
| 一般選抜(個別試験) | 令和9年2月1日から3月25日まで、合格発表は3月31日まで | 高2から | 国語・外国語と選択科目、後期は小論文や面接も |

この表を見ると、総合型選抜と一般選抜を両方考える人は、夏と冬の2回の山を越えることになりますよね。
『両方やるのは大変そう』と感じたら、まずは一般選抜の科目を軸にしてみてください。国語と英語の力は、志望理由書や小論文の土台にもなります。
- 気になる大学を3〜5校書き出す
- 各大学の入試方式の一覧を確認する
- 方式ごとの受験科目を表にまとめる
- 共通する科目を優先して勉強の計画を立てる
- 小論文や面接が要る方式は、夏までに練習を始める
文学部で数学受験はできる?理系からは?
文学部でも数学で受けられる方式はあります。国公立では数学を課す大学もあるほどです。理系の科目選択をしてきた人が文学部を受けることも、珍しくありません。
数学受験という選択肢
「文学部 数学受験」と調べる方は、『数学が得意だから、それを活かしたい』と考えていることが多いはずです。
先ほどの表のとおり、大阪大学や北海道大学の文学部では、個別試験で地理歴史か数学のどちらかを選べます。名古屋大学や九州大学の文学部では、個別試験で数学を課しています。
名古屋大学の要項では、数学を課す理由も説明されています。論理的な思考力も、人文学の研究に取り組むための基礎的な学力の一部だという考え方です。
私立大学でも、方式によっては地理歴史の代わりに数学を選べる場合があります。ただし、数学の出題範囲は大学ごとに違うので、「数学Ⅰ・A」までか「数学Ⅱ・B」までかを要項で確かめておきましょう。
理系から文学部を受ける時
「文学部 理系」と調べる方の中には、高校で理系を選んだけれど文学部に興味が出てきた、という方もいるはずです。
結論から言うと、理系からの文学部受験は十分に考えられる選択です。国公立なら、共通テストで理科と数学を受ける準備がすでにできています。
一方で、国語の古文・漢文や、地理歴史の準備が必要になることがあります。足りない科目を一覧にしてから、どの方式なら準備が間に合うかを考えてみてください。
- 共通テストの数学・理科の準備が進んでいる
- 数学を選べる方式で得意を活かせる
- 資料を読み取り、筋道立てて考える練習ができている
- 古文・漢文の準備が後回しになりやすい
- 地理歴史を選ぶと覚える量が多い
- 小論文の書き方に慣れていないことがある

文学部の中でも、心理学や地理学、社会学などの専攻では、データを扱う授業がある大学もあります。数学の力は、入学後にも役立つ場面がありますよ。
文学部の受験科目でよくある相談
受験生から多い相談は、科目の範囲と、科目の選び方の2つに集まります。どちらも答えは要項の中にあるので、読み方を知っておくと迷いが減ります。
相談1 共通テスト利用の「国語」に漢文は入る?
私立大学の共通テスト利用方式で、受験科目に「国語」とだけ書いてある。この場合、漢文も解く必要があるのか、という相談がとても多く見られます。
答えは、大学ごとの指定しだいです。要項に「近代以降の文章のみ」「古典を含む」などの注記がないか探してみてください。
注記が見つからない時は、大学の入試課に問い合わせるのが確実です。「〇〇方式の国語の範囲を教えてください」と聞けば十分ですよ。
相談2 国公立の文学部の受験科目を知りたい
北海道大学などの国公立大学の文学部について、『個別試験とか共通テストとか、二次試験とか、何がどう違うの?』という相談もあります。
二次試験は、大学ごとの個別試験のことです。国公立ではまず共通テストを受け、その後に大学の個別試験を受けます。
北海道大学の場合は、総合入試(文系)と学部別入試(文学部)があり、前期ではどちらか一つに出願します。こうした仕組みも要項の最初のほうに書かれているので、まずそこから読んでみてください。
相談3 数学なしで受けられる文学部を探したい
『数学がどうしても苦手。数学なしで受けられる文学部はある?』という相談も多いです。
私立大学の一般選抜なら、数学を使わずに受けられる方式が多くあります。国公立でも、個別試験は国語と外国語だけという大学があります。
ただ、国公立の場合は共通テストで数学を課すことが多いです。数学を完全に避けたいなら、私立の方式を中心に探すと見つけやすくなります。
受験科目を決める前に、大学の資料で確かめよう
受験科目は、大学の入試ガイドや募集要項でしか正確に確かめられません。気になる大学がいくつか出てきたら、資料を並べて見比べるのがいちばん確実です。
ここまで読んで、『受けたい方式は見えてきたけど、大学ごとに調べるのが大変』と感じた方もいるはずです。
大学の入試ガイドには、方式ごとの科目や日程が1冊にまとまっています。パンフレットと一緒に並べると、学科の分け方や取れる資格の違いも見えてきますよ。
もちろん、資料を見比べた結果、文学部以外の学部に気持ちが向くこともあります。それも大事な発見です。
進学情報サイト
気になる大学の資料を取り寄せて、学び方を比べてみる
なるには進学サイトは、大学・短大・専門学校・通信制大学などを学校の種類や分野から探せる進学情報サイトです。気になる学校の資料をまとめて無料で請求でき、オープンキャンパスの情報も確認できます。パンフレットを並べると、学科や専攻の分かれ方、学べる資格の違いが見比べやすくなります。
資料請求無料なるには進学サイトで大学を探す(なるには進学サイトに移動します。掲載校や最新の内容はサイトで確認してください)
資料を取り寄せたら、オープンキャンパスで入試の説明会に出てみるのもおすすめです。進め方は文学部のオープンキャンパスと資料請求|大学を比べる進め方で紹介しています。
一度入学したあとで別の大学の文学部に移りたくなった時は、編入学という道もあります。くわしくは文学部への編入学|国公立・私立の探し方と準備をどうぞ。
よくある質問
文学部の受験科目でいちばん大事なのは何ですか?
多くの入試方式で使われるのは国語と外国語です。ただ、方式によっては地理歴史や数学、小論文や面接の比重が大きくなります。志望校の方式を決めてから、科目の優先順位をつけてみてください。
文学部の入試科目に数学がある大学はありますか?
あります。国公立では、個別試験で数学を課す文学部や、地理歴史と数学から選べる文学部があります。私立でも方式によって数学を選べる場合があるので、要項で確かめておきましょう。
文系の科目選択でなくても文学部は受けられますか?
受けられます。入試で問われるのは科目の得点や書類・面接の内容で、高校での文系・理系の選択そのものではありません。足りない科目があれば、どの方式なら間に合うかを考えるのが近道です。
総合型選抜と学校推薦型選抜は両方受けられますか?
大学や方式によって、併願できるかどうかの決まりが違います。出願時期も違うので、両方を考えている場合は、それぞれの要項で併願の条件を確認しておきましょう。
後期日程の文学部はどんな試験ですか?
大学によって大きく違います。小論文や面接を後期の個別試験にしている大学もあれば、後期日程を実施しない大学もあります。前期とは別の準備が要ることが多いです。
まとめ
- 文学部の受験科目は、大学名より先に入試方式で見ると分かりやすい
- 国公立は共通テストで幅広い教科を受け、個別試験は国語・外国語に地理歴史か数学を加える形が多い
- 私立は方式の種類が多いので、方式ごとの科目と対象学部を確かめる
- 総合型選抜と学校推薦型選抜は、志望理由書・小論文・面接の準備が中心になる
- 数学受験や理系からの受験も選択肢になる。科目の範囲は要項で確かめる





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