文学部のレポートの書き方|テーマ選びと構成

図書館の机で本とメモを広げてレポートを書く手元と、文学部のレポートの書き方を紹介する記事タイトル

当サイトは文部科学省・e-Gov法令検索・人事院など公的機関の情報と、各大学の公式サイトの公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。学科・入試・学費は年度によって変わるため、最新の内容は各大学の公式サイトや募集要項で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

大学に入って初めてのレポート課題。『感想文とどう違うの?』『何文字書けばいいの?』と、画面の前で手が止まっている方も多いはずです。

結論から言うと、文学部のレポートは「問い」「根拠」「引用」「結論」の4つのブロックで組むと、ぐっと書きやすくなります。

この記事は、文学部に在学中の1〜2年生に向けて、テーマの決め方から提出前のチェックまでを順番に紹介します。

目次

文学部のレポートは「問いに答える文章」

先に結論

文学部のレポートは、作品や資料を読んで自分で立てた問いに、根拠を示して答える文章です。「面白かった」「感動した」で終わる感想文とは、ここが大きく違います。

『本を読んで思ったことを書けばいいんでしょ?』と思っていた方もいますよね。

高校までの読書感想文は、自分の気持ちを書くことが中心でした。大学のレポートでは、気持ちの前に「なぜそう言えるのか」を示すことが求められます。

比べるところ感想文大学のレポート
出発点読んで感じたこと読んで生まれた問い
中心になるもの自分の気持ち本文や資料という根拠
他の人の意見入れなくてもよい研究書や論文を引用して比べる
終わり方まとめの感想問いへの答え(結論)

例えば、こんな違いです。

「主人公の最後の行動に感動した」
「主人公は最後になぜ黙ったのか。直前の会話の言葉づかいから考えてみる」

後の書き方なら、本文の言葉を根拠に話を進められます。これがレポートの入り口なんです。

文学部はレポートが多いって本当?

文学部はレポートが多い、という話もよく聞きますよね。

実は、学期末にテストではなくレポートで成績をつける授業が多いのは確かです。文学・歴史・哲学などは、知識を覚えたかより「読んで考えて書けるか」を見たいからなんです。

大学設置基準では、1単位は45時間の学修が標準とされています(第21条第2項)。授業の時間だけでなく、予習や課題の時間も込みで考えられているわけですね。

補足

レポートの文字数・書式・提出方法は、授業ごとに違います。まずはシラバスと課題の説明を読み、決まりを確かめてから書き始めてください。

レポートは「問い・根拠・引用・結論」の4ブロックで組む

ここが大事なところです

文字数が多くても少なくても、レポートの骨組みは同じです。問いを立て、根拠を並べ、他の人の意見を引用して比べ、最後に答えを書く。この4つがそろえば、レポートとして読める形になります。

『何から書けばいいか分からない』という時は、まず4つの箱を用意してみてください。

ブロック書くこと分量の目安
問い何を考えるレポートなのか、一文で示す全体の1割ほど
根拠作品の本文や資料から、問いに関わる部分を挙げる全体の4割ほど
引用研究書や論文の意見を紹介し、自分の考えと比べる全体の3割ほど
結論問いへの答えと、残った課題を書く全体の2割ほど

分量は目安なので、課題に合わせて変えて大丈夫です。

文学部のレポートを問い・根拠・引用・結論の4ブロックで組み立てる流れを示した図解

問い:一文で言える大きさにする

最初のブロックでは、レポートで考えることを一文で書きます。

「この作品について」では大きすぎます。「この場面で語り手が言葉を濁すのはなぜか」くらいまで絞ると、書く範囲がはっきりします。

根拠:本文や資料の「どこ」を見たか

次に、問いに関わる本文や資料を挙げます。

ページや行、資料の名前を示して、「ここにこう書かれている」と具体的に書くのがコツです。根拠が具体的なほど、読み手は納得しやすくなります。

引用:他の人の意見と比べる

3つ目のブロックでは、研究書や論文の意見を紹介します。

『他の人の意見を書いたら、自分の考えが薄まりそう』と心配になりますよね。でも、先行する意見と比べることで、自分の考えのどこが新しいかが見えてくるんです。

結論:問いに答えて終わる

最後は、最初の問いへの答えを書きます。

答えが完全に出なくても大丈夫です。「ここまでは言える」「ここから先は今後の課題」と分けて書けば、誠実な結論になります。

文学部のレポートのテーマはどう決める?

先に結論

テーマが自由な課題でも、いきなり大きな題を選ばないのがコツです。授業で扱った作品や資料の中から「引っかかった一か所」を見つけ、そこから問いを作ると書きやすくなります。

『テーマは自由です』と言われると、かえって困ってしまう方も多いはずです。

文学部のレポートテーマは、次の順番で絞っていくと決めやすくなります。

テーマを絞る手順
  1. 授業で扱った作品や資料の中から、気になった場面を一つ選ぶ
  2. その場面で「なぜ?」と思ったことを書き出す
  3. 書き出した疑問を、一文の問いに直す
  4. 図書館で、その問いに関係する研究書や論文があるか調べる
  5. 資料が見つかったら、課題の文字数で答えられる大きさか考える

大きすぎるテーマ・ちょうどいいテーマ

テーマの大きさは、文字数とのバランスで考えます。

大きすぎる例ちょうどいい例
近代の小説の特徴授業で読んだ短編の結末で、語り手が変わる理由
江戸時代の文化ある随筆に出てくる食べ物の記述から分かる町の暮らし
言葉の変化授業で配られた資料に出てくる敬語の使い分け

左の例は、本が一冊書けてしまうくらいの大きさです。右の例くらいまで絞ると、資料を集めて答えを出しやすくなります。

本の探し方と資料の集め方

テーマが決まったら、関係する本や論文を探します。

授業の参考文献リストや、使った教科書の巻末の文献を見るのが近道です。読む本の選び方は、文学部生の本の読み方|読むべき本の選び方と教科書でも紹介しています。

資料集めで確かめたいこと
  • 授業のシラバスに参考文献が載っていないか
  • 図書館の蔵書検索で、問いに関係する本があるか
  • 見つけた本の参考文献に、次に読む本がないか
  • 引用したい部分のページを、メモに書き残したか

文学部のレポートでよくある減点の早見表

先に結論

減点されやすいポイントは、だいたい決まっています。提出前に早見表で見直すだけで、防げるものがほとんどです。

『一生懸命書いたのに、評価が低かった』という経験はつらいですよね。

よくある減点を、内容・形式・引用の3つに分けてみました。

分類よくある減点直し方
内容感想だけで終わっている問いと根拠を書き足す
内容問いと結論がずれている最後に問いを読み返し、答えになっているか確かめる
内容あらすじの説明が長すぎる問いに関わる部分だけに絞る
形式文字数が指定から大きく外れている指定の範囲に収める
形式話し言葉が混ざっている「〜だ」「〜である」の書き言葉にそろえる
引用誰の言葉か分からない著者名・書名・ページを示す
引用引用ばかりで自分の考えがない引用の後に、自分の考えを続ける形にする
文学部のレポートでよくある減点を内容・形式・引用の3つに分けて並べた図解

この中で特に気をつけたいのが、引用の扱いです。

よくある失敗

本やネットの文章を、自分の言葉のように書き写してしまうこと。出典を示さない書き写しは、大学では重く扱われることが多いです。引用する時は、どこからどこまでが他の人の文章かを分かるようにしておきましょう。

よくある相談:文学部のレポートの悩み

文学部のレポートについて、よく寄せられる相談を要約して紹介します。どれも1〜2年生がつまずきやすいところですよね。

相談1 授業で指定された作品について自由に論じる。作品の引用はどうする?

授業で指定された文学作品について自由に論じるレポートで、作品の本文をどう引用すればいいか、という相談です。

作品について論じるなら、本文の引用は根拠そのものです。引用しないと、何をもとに話しているかが読み手に伝わりません。

作品を引用する時の基本
  • 短い引用は「」でくくり、地の文と分ける
  • 長い引用は行を改めて、ひとまとまりで示す
  • 使った本の書名・出版社・ページを示す
  • 引用の後に「この部分から何が言えるか」を書く

細かい書式は授業ごとに指定があることも多いので、先生の指示を優先してください。

相談2 論文を引用したら、その論文の中に作品の引用が入っていた

論文から引用したい部分に、さらに文学作品の引用が含まれていた、という相談です。

この場合は、できるだけ作品の本文を自分で確かめ、元の作品から直接引用するのが安心です。

元の本が手に入らない時は、「〇〇の論文に引用された部分による」と分かるように書いておきましょう。誰の文章を、どこから持ってきたのかが分かれば大丈夫です。

相談3 文学部はレポートやテストに追われて忙しい?

文学部に入るとレポートやテスト勉強に追われて、旅行やアルバイトの時間が取れないのでは、という相談です。

学期末にレポートとテストが重なる時期は、たしかに忙しくなります。ただ、一年中ずっと追われているわけではありません。

『レポートの締め切りがいくつも重なりそう』という時は、次のように前倒しで動いておくと楽になります。

時期やっておくこと
学期のはじめシラバスで、レポートとテストの授業を分けておく
学期の中ごろレポートのテーマだけ先に決め、資料を借りておく
締め切りの2週間前4ブロックの下書きを作る
締め切りの直前早見表で見直して提出する

文学部のテストは、授業内容を説明させる記述式が多めです。レポートの書き方に慣れておくと、テストの答案も書きやすくなりますよ。

提出前にやっておきたいこと

先に結論

書き終えたらすぐ提出せず、一晩おいて読み返すのがおすすめです。声に出して読むと、つながりの悪い文や問いからずれた段落に気づきやすくなります。

最後に、提出前の見直しを手順にまとめました。

提出前の見直し手順
  1. 課題の指示(文字数・書式・提出方法・締め切り)を読み返す
  2. 最初の問いと最後の結論がつながっているか確かめる
  3. 引用部分に出典が書いてあるか確かめる
  4. 声に出して読み、長すぎる文を二つに分ける
  5. ファイル名と保存先を確かめてから提出する

パソコンとデータの準備

レポートはパソコンで書くことがほとんどです。

書式の設定やファイルの保存方法も、早めに慣れておきたいところですよね。パソコンの選び方は、文学部生のパソコン選び|レポートに必要なスペックで紹介しています。

補足

Wordで書く時の文字数・行数・フォントの指定は、授業ごとに違います。指定がない時は、先生に確かめるか、学科の手引きを見てみてください。

レポートの先にある卒論

1〜2年生のレポートで身につけた4ブロックの型は、そのまま卒論の土台になります。

卒論は、テーマから自分で決める長い論文です。進め方は文学部の卒論|テーマの決め方・文字数・書き方で紹介しています。

これから文学部を考える家族や後輩がいたら、レポートや卒論でどんな力を育てるのかを、大学の資料で一緒に見てみるのもいいですね。

進学情報サイト

気になる大学の資料を取り寄せて、学び方を比べてみる

なるには進学サイトは、大学・短大・専門学校・通信制大学などを学校の種類や分野から探せる進学情報サイトです。気になる学校の資料をまとめて無料で請求でき、オープンキャンパスの情報も確認できます。パンフレットを並べると、学科や専攻の分かれ方、学べる資格の違いが見比べやすくなります。

資料請求無料なるには進学サイトで大学を探す

(なるには進学サイトに移動します。掲載校や最新の内容はサイトで確認してください)

よくある質問

文学部のレポートは何文字くらい書きますか?

授業ごとに違います。短いものから、学期末にまとまった分量を求めるものまであります。課題の説明やシラバスに書かれた指定を確かめてください。

文学部のレポートで「私は」と書いてもいいですか?

授業や先生の方針によって違います。一人称を使わない書き方を求める先生もいるので、迷ったら課題の説明を確かめるか、先生に聞いてみてください。

文学部の課題で、ネットの記事を引用してもいいですか?

授業によって扱いが違います。研究書や論文を中心にするよう求められることが多いので、ネットの記事を使う時は先生の指示を確かめましょう。使う場合も、出典を示すのが基本です。

文学部のテストとレポート、どちらが多いですか?

授業や学科によって違いますが、学期末にレポートで成績をつける授業も多めです。テストも記述式が多いので、どちらも「問いに根拠を示して答える」書き方が役立ちます。

まとめ

文学部のレポートは、感想文ではなく「問いに根拠を示して答える文章」です。

最初は時間がかかっても、4つのブロックで組む型に慣れれば、どんな課題にも応用できるようになります。

この記事の要点
  • 文学部のレポートは「問い・根拠・引用・結論」の4ブロックで組む
  • テーマは授業で引っかかった一か所から、一文の問いに絞る
  • 引用は「」で分け、出典を示し、後に自分の考えを書く
  • 提出前は早見表で減点ポイントを見直す
  • レポートの型は、テストの答案や卒論の土台になる
文学部ドットコム

文学部ドットコム 編集部

文学部で何を学ぶのか、学科・専攻の違い、大学の選び方、入試・学費、卒論、就職や資格までを、公的な情報と大学の公式情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次